ジャニーズ騒動が『呪術廻戦』にも影響!?「ジョニーズ」の刻印が抹消されるドルオタキャラ

ジャニーズ騒動が『呪術廻戦』にも影響!?「ジョニーズ」の刻印が抹消されるドルオタキャラ

ジャニーズ騒動が『呪術廻戦』にも影響!?「ジョニーズ」の刻印が抹消されるドルオタキャラ (C)PIXTA

『ジャニーズ事務所』元社長・ジャニー喜多川氏による性加害問題で、大きく揺れる日本のメディア。その影響は大人気アニメ『呪術廻戦』(TBS系)にも及んでおり、とあるキャラクターの描写に意外な原作改変が施されていた。

アイドルオタクのキャラクターに異変

問題のエピソードは、9月29日に放送された第34話「昏乱」。五条悟が封印され、渋谷が混乱に巻き込まれていくなか、終盤のCパートで新たな呪詛師たちが姿を現した。そのなかの1人である、オガミ婆と呼ばれる老婆のキャラクターが原作改変の対象となっている。

原作のオガミ婆は、いかにもイタコらしい法被を羽織った姿をしているのだが、実はアイドルオタクという設定で、その襟には「ジョニーズ」という文字が記されていた。「ジョニーズ」が何を意味するかは言うまでもないだろう。

コミックス11巻のおまけページでは、さらに詳しいプロフィールが明かされているのだが、オガミ婆は「男性アイドル事務所のJr.ファンクラブ」に入会しているとのことだ。おそらく法被もそのグッズの1つなのだと思われる。

ところがアニメに登場したオガミ婆の法被の襟からは、「ジョニーズ」の文字がきれいさっぱり消えていた。ギャップに満ちたアイドルオタクの要素がなくなっており、たんなるイタコの老婆という印象だ。

この改変は、やはり世間を賑わすジャニーズ騒動の影響なのだろうか。視聴者からは《さすがにご時世的にヤバかったか…》《まさかこんなところにジャニーズの影響があるとは…》とざわめく声も上がっている。

アウトすぎたオガミ婆の設定

ほかにもオガミ婆の設定は、いくつもの危険な要素を含んでいた。同じく11巻のプロフィールによると、彼女は「若い男が好き」であり、何人もの幼い男児を誘拐しては、血縁を偽って「孫」として育ててきた過去があるという。

現在ジャニーズ騒動で問題視されているのも、ジャニー喜多川氏による未成年者の男性所属タレントに対する性加害だ。実際の事件を髣髴とさせるということで、なおさら原作の設定を表現するわけにはいかなくなってしまったのかもしれない。

さらにいえば、原作のオガミ婆の法被には「ジョニーズ」と共に「城山智一」という人名も記されていた。おそらくは“推し”アイドルの名前だと思われるのだが、その元ネタはジャニーズ所属のアイドルグループ『TOKIO』である可能性が高い。

リーダー・城島茂の「城」に始まり、元メンバー・山口達也の「山」、長瀬智也の「智」、国分太一の「一」から名前を拝借し、「城山智一」というわけだ。周知の通り、山口達也がジャニーズを退所したのは、2018年の女子高生に対する強制わいせつ事件が原因だった。

いろいろな意味で危険すぎるオガミ婆のアイドル好き設定。幸い、物語の本筋にはあまり関わってこない設定なので、脚本が大幅に改変されることは心配しなくてもいいだろう。ただ、「アイドル好きのイタコ」というキャラクター付けが薄くなったことは否めない。

ともあれオガミ婆は、10月5日に放送される第35話「降霊」で本格的に活躍するキャラクターだ。アイドル好きの設定が一切抹消されたのか、それとも他の部分でフォローが入っているのか、実際にアニメを見て確かめてみてほしい。

文=野木

【画像】

Ivan Moreno sl / PIXTA