暴言・セクハラ三昧 有吉弘行による過去の悪行は許されるのか? ジャニーズを追放した紅白歌合戦に向けられる厳しい目

有吉弘行 (C)まいじつ

「韓国資本が多すぎる」「アミューズだらけ」「『すとぷり』の性加害はいいのか」など、NHK紅白歌合戦の出場者が今年も物議を醸している。

だがそれを言うなら、もっとも紅白にふさわしくないのは、司会の有吉弘行ではないだろうか。

有吉は『猿岩石』として一世を風靡した後、一発屋と揶揄されながら2007年にピンで再ブレーク。きっかけとなったのは毒舌・あだ名芸で、当時のバラエティー界で大暴れしていた。

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しかし、これらには芸の域を越えた、単なる誹謗中傷や人格攻撃も多い。

『ブラックマヨネーズ』吉田敬の「顔の汚い奴」、東野幸治の「ゴミクズ」、ベッキーの「よく見りゃブス」、『爆笑問題』田中裕二の「お前気持ちわりぃな」といったあだ名は、まさにこれら該当するだろう。

特に酷い暴言を連発していたのが、テレビ東京系の深夜番組『アリケン』だ。

有吉は番組の討論企画でタレントの堀越のりを「ブス」と連呼すると、「謝らせた方がいいよ」と無理矢理謝罪までさせる始末だった。

先輩である『ジョーダンズ』三又又三にも、物乞いを意味する放送禁止用語で侮蔑した上、「ブスなほぼ内縁の妻みたいな奴いたろ」「しゃべんな口くせぇな!」などと発し、最終的に泣かせるほど追い詰めている。

アイドルへの扱いも常軌を逸したものがあった。2009年に『日テレジェニックの穴』(日本テレビ系)というアイドル番組で、有吉はグラビアアイドルの希月樹衣に「相変わらずブス」「金やるから整形してこい」と吐き捨てている。

『ゴッドタン』(テレビ東京系)でも、原幹恵を「クソブタ」、佐野夏芽を「女便所虫」と揶揄し、2016年の『有吉反省会』(日本テレビ系)でも、西山虹華を「きたねぇブスが黙ってろ」と一喝していた。

紅白司会者にあるまじき問題人物?

暴言や人格攻撃に並び、共演者へのセクハラも、有吉を称賛できない大きな理由だ。

2015年のMC番組『ダレトク!?』(フジテレビ系)にて、有吉は両脇に並んだいとうあさこ・高橋真麻を「巨乳に挟まれちゃってもう」と揶揄すると、その後「どっちもブス!」と顔まで揶揄した。

真麻に関してはこうした扱いが毎回のように行われており、翌年の放送でも、楽屋での会話に関して「声かけてるじゃん、『今日もブスだね』とか」と発言している。

2009年の「ゴッドタン」では、グラビアアイドルの谷桃子と共演し、心臓マッサージのフリをして両手で思い切り胸を揉むという直接的なセクハラ行為を行っていた。

こうした暴挙は過去のことと思いきや、比較的最近も見られる。2020年放送の『クイズ☆正解は一年後』(TBS系)で、有吉はフワちゃんに「いい女だなぁ、一発ヤラせてくれよ!」と暴言を浴びせ、あのフワちゃんを困惑させたのだ。

言うまでもなく、共演者にこの発言は冗談にしても質が悪く、バラエティーであっても一発で表舞台から退場してもおかしくないはずだ。

このような問題だらけの有吉を、NHKという公共放送が、大晦日の国民的番組のメインに起用するとは、一体どういうつもりなのか。

元社長の性加害の不祥事という名目でジャニーズ一派を追放しておきながら、有吉を司会にするのはダブルスタンダードではないだろうか。

11月13日にNHKは「第74回NHK紅白歌合戦の出演者に対する人権尊重のガイドライン」を発表。《人権、人格を尊重し、コンテンツ制作のあらゆる段階で、誰もが十分に能力を発揮できる規律ある制作現場を目指します。出演者に対する性的搾取、性的虐待を排除し、悪質な嫌がらせや差別的または攻撃的な行動を認めません》と明記していたが…。

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