松本人志は「裸の王様」茂木健一郎氏が指摘「テレビ局のスタッフ、後輩芸人たちに忖度されないとお笑いができないとしたら…」

脳科学者の茂木健一郎氏が3月26日、自身のYouTubeチャンネルに投稿した動画で、お笑い芸人・松本人志が76日ぶりにX(旧Twitter)を更新したことに対して私見を述べた。

性加害報道を契機に芸能活動を休止した松本は25日、Xで「世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです」「自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです」と投稿した。

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茂木氏は「松本人志という人に対して別に悪意があるわけではない」と前置きした上で、「一日も早く、お笑いがしたい」との投稿について「松本さんが言われているのはいわゆるテレビとかのメディアでそういうことをされたいってことだと思うんですけど、僕は別にお笑いっていうかコメディって、テレビだけがメディアじゃないと思うんですよね」と指摘した。

茂木氏は、松本がテレビ局のスタッフや後輩芸人に囲まれ、忖度されながらお笑いをしてきたと断罪。「だから僕は松本人志さんのことを、近年のそのあり方を、特にテレビというメディアにおける松本さんのあり方を“裸の王様”だと思っていたわけです」と説く。そして、「松本さんは人を笑わせることを志してこられたと思うんです。そしてお笑いがされたいと。それはいいんですけど、それを別にテレビでやる必要はないと思うんですよね」と提言した。

さらに「本当に裸になって一人の松本人志としてされればいいんじゃないかな。かつて松本さんも駆け出しの芸人だったときはそういうことがあったはずなんで。今はそれこそYouTubeでもTikTokでもどんな形でも、自分の笑いを届ける方法はあるわけで。そういうところで松本さんのお笑いっていうのができないってことはないと思うんですよね」と茂木氏。

「テレビ局のスタッフ、後輩芸人たちに囲まれて、守られて忖度されていないと松本さんのお笑いができないっていうことだったら、僕はそれはおかしいと正直思うわけです」と語りかけた。茂木氏はXでも26日、松本の投稿をリポストし「今、テレビなどには出られない状況でしょうが、インターネットなど、笑いを発表できるメディア、方法はたくさんあります」とメッセージを送った。

視聴者は「同意見だなー。代弁してもらった気分」「見せかけじゃない厳しくもやさしい言葉だなあ」と茂木氏に共感していた。

参考:YouTubeチャンネル「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」

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