『VALORANT』世界3位の日本代表敗退で大荒れ! 国内eスポーツが未成熟なワケは…

『VALORANT』世界3位の日本代表敗退で大荒れ! 国内eスポーツが未成熟なワケは…

『VALORANT』世界3位の日本代表敗退で大荒れ! 国内eスポーツが未成熟なワケは… (C)PIXTA

8月31日から9月18日にかけて行われている『VALORANT』の世界大会において、日本代表として参戦したプロチーム『ZETA DIVISION』が悔しい結果に終わった。SNSなどでは、同チームの選手を批判する声が上がってしまい、トレンド入りを果たす事態となったようだ。

特定選手のスコアがやり玉に

今大会『VALORANT Champions Tour 2022 Champions』(VCT 2022 Champions)において、「ZETA DIVISION」は、ブラジルのチーム『LOUD』に敗北。今年4月に行われた『VCT 2022 Stage 1 Masters』では世界3位という成績を残したものの、今大会ではプレイオフ進出の切符を掴めずに大会を去ってしまった。

その結果、SNS上では「ZETA DIVISION」に所属するcrow選手の“フィジカルの弱さ”を指摘する声が。FPSにおけるフィジカルとは、撃ち合いを制する能力のことだが、crow選手の「KDA」(Kill・Death・Assist)のスコアがチームで一番低かったため、このような批判が出たのだろう。

ただ、「VALORANT」に限らず、チームゲームにおける貢献度はスコアが全てではない。とくにプロシーンではその傾向が強く、サポートを得意とするキャラクターを使い、チームのまとめ役「IGL」(In Game Leader)も務めるcrow選手は、“数字に出ない活躍”をする選手と言える。

ファンの全力擁護で事態が悪化?

ゲーム内のスコアが低いことで批判されたcrow選手について、ファンからは《crowさん批判してるのマジで理解できん》《crowさん批判する奴はvalorantエアプだから相手しなくていいよね》《IGLの意味知っててcrowさん批判してる人いるんかな…》《プロでもない人間がプロのcrowさん批判してるってマジ?》などと全力で擁護。crow選手が“数字に出ない活躍”をしていたことを、さまざまな専門用語を用いて説明する人が多かった印象だ。

しかし今回の騒動でトレンド入りしたワードは、「crowさん批判」。つまり一部の批判ツイートにファンが過剰反応したことで、騒動を大きくしてしまった形となる。

良いか悪いかは関係なく純粋な事実として、“プロスポーツ”に批判は付き物。たとえばプロスポーツとして成熟したサッカーであっても、素人がネット掲示板やSNSなどで平然とリオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドに管を巻く。eスポーツの世界大会などをプロスポーツとするならば、それがたとえ的外れな批判であっても、封殺することは不可能だ。

それはそれとして、サポートロールにどこまでフィジカルが求められるべきかは、冷静に議論されるべきテーマ。擁護と批判を問わず、今回の過剰反応は日本のeスポーツ界隈の未成熟を象徴する出来事かもしれない。

文=大上賢一

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