「SDGs」はどこへ…? 視聴者からクレーム殺到のテレビ番組3選

劇団ひとり 

劇団ひとり (C)まいじつ 

6月12日放送の特番『再現できたら100万円! THE神業チャレンジ』(TBS系)のゲーム企画が物議を醸している。

同番組は、人気芸能人がネットで流行している〝神業動画〟にチャレンジ。見事再現できたら、その場で賞金100万円を獲得できるというもの。

この日の放送では、20トン重機を操作して卵を掴む『神業クレーンキャッチ』が実施された。

クレーン車の扱いに慣れているという森泉、『平成ノブシコブシ』徳井健太、『ハリセンボン』箕輪はるか、西村知美がチャレンジ。しかし、プロでも難しいといわれているチャレンジに、用意した卵が次々に割れる大惨事に。食べ物を粗末にしたとして、当然のように視聴者から非難の声が殺到していた。

「番組では視聴者からクレームが来ることを想定したのか、あらかじめ〝賞味期限切れの卵を使用しております〟というテロップが表示されました。しかし、そもそもクレーンで掴むだけならば、ピンポン球やゴルフボールでも問題ありません。結局、失敗して卵がぐちゃっと潰れる絵が欲しかったんでしょうね」(テレビ誌ライター)

TBSは局をあげて〝SDGs〟に取り組んでいるが、今回の放送には疑問を抱かざるを得ない。この番組以外にも、〝SDGs〟の観点から物議を醸した番組がある。

牛乳をリバースした劇団ひとりに指摘が…

5月8日放送の『ドリフに大挑戦スペシャル』(フジテレビ系)では、劇団ひとりが『ザ・ドリフターズ』の人気コントを再現。しかし視聴者からは、「牛乳を無駄にしている」と指摘されていた。

この日、ひとりは『CM撮影』と題したコントに出演。『アンタッチャブル』柴田英嗣が指示を出す中、ひとりが父親役として現れ、子ども役の『カミナリ』たくみとともに牛乳のCMを撮影した。

CMは、ひとりがいすに座り「今日も元気だ、牛乳がうまい」と牛乳を勢いよく飲み干し、「うまい!」と一言。直後、たくみが商品名をコールして終わる流れだった。だが、ひとりはゆっくりと牛乳を口に流し込むなどし、柴田にメガホンでたたかれてやり直しさせられた。

やり直しのたび、ひとりの前には新しい牛乳が。4杯目に入ると、飲んだ直後にげっぷを漏らしてNGとなり、ひとりは苦しげな表情を浮かべる。7杯目に入り、口元から牛乳を垂らし始めたひとりは8杯目を飲み干した後、左手で口元を押さえながら牛乳をリバースした。

10杯目に入ると、ひとりの口元は牛乳でダラダラ。11杯目も再びリバースすると、12杯目はそばにいた柴田目掛けて噴き出してしまった。

最後の13杯目も勢いよく吐き出して、牛乳コントは終了。何杯も繰り返し牛乳を口に流し込んだひとりの芸人魂をたたえる声は多かった。しかし、牛乳を粗末にし、吐き出すコントは今のご時世に合わないと嫌悪感を抱く声も一部あった。

また、昨年11月21日放送の『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)では、釣りシーンが物議を醸していた。

企画『DASH海岸』を放送。『TOKIO』城島茂が「リベンジがしたい」と切り出し、桝太一らを引き連れて、カツオを釣り上げようと沖に向かった。カツオを釣りに出るのは4回目という。

グミ製の生分解性ルアーを仕掛けて、カツオが引っかかるのを待つことに。城島はルアーを見て「地球に優しい」と感心すると、釣り竿に魚が引っかかった。

15分超、ルアーを引いて魚と格闘したが、ブチッと音がして魚を逃してしまう。城島は「(釣り竿が)持ってかれた…」と、糸が切れたと嘆く。魚群探知機を調べたところ、釣ろうとした魚はカツオではなく、推定20キロのキハダマグロだったという。

続けて城島、桝ら3人の釣り竿に魚がヒット。だが、引く力の強さに負けて桝の釣り竿もブチッと音がして魚を取り逃がした。城島の竿の先にはサメらしきものが見えたが、これも糸が切れて捕獲に失敗。水中カメラの映像を見ると、サメは体に糸を絡ませて反転し、糸を強引に切って逃げていた。

視聴者は糸を引きちぎる魚の強さに感心。同時に、逃げた魚に針が刺さったままなのではとし、対策はないものかと頭を必死にひねっていた。ルアーは生分解性でも、糸や針は環境に優しくないのではと指摘する声もあった。

〝SDGs〟の推進が叫ばれる昨今、より番組の企画性が問われる時代になってきているようだ。

【あわせて読みたい】