山下達郎の“神格化”に違和感…新アルバムの宣伝に踊らされる音楽ファン

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6月19日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)は、往年の人気アーティスト・山下達郎について特集。絶賛の声が相次いでいるものの、一部の音楽ファンは山下の言動に首をかしげているようだ。

番組史上初の山下達郎特集ということで、90分を超えるロングインタビューを実施。本来であれば番組はトークがメインだが、この日は山下の来歴紹介とインタビュー音声のみを放送した。

インタビューは、『緑黄色社会』穴見真吾や『ゲスの極み乙女』川谷絵音といった、山下を敬愛するプロから寄せられた質問に、本人が答えていくというもの。「アルバムを作ろうと思うタイミングは?」という質問に対して、山下は「『RIDE ON TIME』以前と以降で全然やり方が違っている」などと返答する。

また「11年ぶりにアルバムをリリースした理由」について、「コロナでライブができなくなったから」とコメント。この他にも、約1時間にわたって山下の根幹に迫るようなインタビューが行われていった。

神回だったと絶賛の声が相次ぐが…

番組への反響は凄まじく、ツイッターでは〝山下達郎〟がトレンド入り。そこには山下を礼賛するようなコメントが並んでいた。しかし、これを疑問に思う人もいるようで、

《山下達郎は好きだし、コロナ前にライブを初めて観てすごいなと思っているけど、最近ちょっと神格化が行き過ぎてるような…》
《最近思うのは、周りが氏を神格化しすぎな気がする。昔のラジオの対談とかだと結構軽い調子だったし》
《トレンド入りでヤマタツ礼賛意見ばかりだけど、これも立派な「プロモーション」「PR」だよね》
《山下達郎を神格化しちゃダメ。自らを「職人」というイメージを作りつつCMソングで儲けてる人だし》

といった意見も見受けられた。たしかに最近は「関ジャム」に限らず、山下の特集を組むメディアが非常に多い。

「6月11日には、『Yahoo!ニュース』が山下のロングインタビュー記事を掲載。そこで、サブスクリプションでの配信を『恐らく死ぬまでやらない』と明かし、大きな話題になりました。さらに6月15日発売のカルチャー誌『BRUTUS』も、山下のロングインタビューを掲載。メディアではこぞって『ようやく山下の素顔が暴かれる』というような宣伝をしていますが、すべて6月22日にリリースされる11年ぶりのアルバム『SOFTLY』のプロモーションの一環でしょう。『Yahoo!ニュース』では、サブスクについて『表現に携わってない人間が自由に曲をばらまいて、そのもうけを取ってる』と述べるなど、〝他のアーティストとは違う〟感を出していますが、自らのキャリアを美化したような言葉だけに、違和感を覚える人も多いのです」(音楽ライター)

アルバムの発売に合わせて、露骨にメディアへの出演を増やした山下。多くのプロモーションのおかげで、新アルバムはさぞ売れることだろう。

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