巨人“逆転優勝”待ったなし! 明るい材料が続々の「交流戦」を総括

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一時は最下位に沈むほど開幕から不調続きだった読売ジャイアンツが、交流戦で優勝争いを演じ、反撃の狼煙を上げた。

6月18日、勝てば交流戦優勝が決まる最終戦で、巨人は楽天に惜敗。同率首位の可能性は残るも、得失点率でソフトバンクを下回るため、9年ぶりの優勝とはならなかった。惜しくも頂点を掴み損ねた巨人だが、この交流戦で、チームはそれまでの不調から息を吹き返している。

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「今季の巨人は投手陣崩壊の他、打撃好調だった中田翔の離脱、丸佳浩・坂本勇人ら主力の不調などが重なり、4月下旬には最下位に沈むなど絶不調。しかし、交流戦前後からは、チーム状態が上がってきているのです。

まず打撃陣では、坂本・丸・梶谷隆幸が復調し、中田も怪我から復帰。4番の岡本和真はHR・打点のリーグ二冠と絶好調で、主力が力を発揮しています。若手でも、レジェンド・松井秀喜氏の背番号55を継ぐ秋広優人が、打率3割台でブレークの兆しを見せている。ルーキー・門脇誠も守備と走塁で一軍に定着し、若手とベテランがガッチリ噛み合っていますね」(スポーツ紙記者)

交流戦Vは逃すも“明るい材料”は続々

リーグワーストだったチーム防御率も、交流戦からリーグ5位とやや改善し、徐々に弱点を埋めてきている。

「エース・菅野智之の復帰も交流戦の収穫。不安はありましたが、2試合投げて防御率2点台と、しっかり投手陣を支えています。そして、最も大きかったのは、〝魔の8回〟と呼ばれた投手陣が整備できたこと。開幕投手・ビーディの中継ぎ転向がカチッとハマったほか、5月中旬から一軍に合流した中川皓太が、怪我の不安を吹き飛ばすほど好投。2年目の菊地大稀も、パ・リーグの強打者を抑え込んで交流戦無失点と結果を見せています」(同・記者)

打撃好調に加え、先発・中継ぎ共に投手の駒も揃ってきた巨人。首位阪神とのゲーム差も着実に詰まっており、この勢いで逆転優勝も夢ではない。

「この交流戦で、巨人は〝反撃の狼煙〟を上げたと言っていいでしょう。交流戦前に借金1だったのが貯金3になっていることからも、チームの復調は明らか。2位DeNAとのゲーム差は2、首位阪神とも5.5まで縮んでおり、優勝争いも現実的です。シーズン後に振り返った時、『交流戦がターニングポイントだった』と言えるほど流れが変わってきています」(同)

ヒーローは遅れてやってくるもの。出だしこそつまずいたが、この調子で逆転優勝を決めることに期待したい。

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