スラムダンク商法で宣伝なし? ジブリ最新作『君たちはどう生きるか』に大コケの気配

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7月14日に公開される宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』の情報が、ほとんど公表されていない。あえて宣伝しない方法を取っているのだが、これが大きなマイナスになる恐れもありえる。

長年、宮崎監督とタッグを組むプロデューサー・鈴木敏夫氏が、今回も宣伝周りを担当し、今作については情報を出さないと明言した。

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昨年公開され、大ヒットを記録したアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』を引き合いに出し、鈴木氏は「何も情報がない方が皆さんの楽しみが増える」「スラムダンクが何もなくて、頭がいいと思った。勉強になりました」と昨年末の会見で語っている。

そして6月28日、東京・天王洲の寺田倉庫で開催される「金曜ロードショーとジブリ展」の開会セレモニーに出席した際も、鈴木氏は改めて宣伝しないことを強調。なお、宮崎監督は、鈴木氏を信頼しながらも「心配になってきた」と話しているという。

「アニメファンの間では、『スラムダンク』をマネすべきではないとの声が圧倒的ですね。あれはそもそも、作品自体にとてつもない知名度があり、ファンがいたし、内容についても、情報は明かさなかったものの、新作をやるのか、山王戦をアニメ化するのか…という実質2択の状態でした。

今回の『君たちはどう生きるか』と比べると、公開前の情報量はまったく違う。そもそも両作はアニメーションという以外、共通点がまるでないのでマネする意味もわからない」(週刊誌記者)

『風立ちぬ』より興行収入が減少するのは確実?

『スラムダンク』はそもそも、宣伝しないほうが宣伝になっていたという面も…。

「情報を出さないからこそ、ファンがあれこれと想像してSNSで盛り上がって、『スラムダンク』は勝手にバズって話題になっていきました。ところが『君たちはどう生きるか』については、ファンがSNSで騒げるほどのエサがない。一応、原作とされている本がありますが、それとは内容が全く異なるらしいですからね」(同・記者)

今の時代、映画はとにかくスタートダッシュが大事になる。

「映画のヒットで大事なのは、スタートダッシュで爆発的な記録をだして、社会現象を起こすこと。今のままでは、映画が公開されてしばらくしてから、『君たちはどう生きるか』の存在を知る人という人も多いでしょう。そうなると記録という面ではかなり厳しい。

しかもスタートダッシュを失敗すれば、前作『風立ちぬ』の〝〇割減スタートで爆死!〟なんていう悪評も出てしまいそうですし。口コミ評に託すのはとにかくリスクが大きい」(同)

とはいえ、某広告代理店が間に入って、しょうもない宣伝をするよりは幾分マシかもしれない。

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