共感できない! 今期ドラマ“好感度低め”なメインキャラが多いワケは…

杉野遥亮 

杉野遥亮 画/彩賀ゆう  (C)まいじつ 

7月期の新ドラマが続々とスタートしているが、早くも視聴者からは「メインキャラにあまり共感できない」といった厳しい意見が寄せられている。

共感できないキャラをメインに据えた意図とは、いったい何なのだろうか…。

指摘されているドラマの一つとして、〝執行官〟を題材にしたお仕事コメディー『シッコウ!!~犬と私と執行官~』(テレビ朝日系)が挙げられる。

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主人公の吉野ひかり(伊藤沙莉)は、今どき珍しいくらいお人好しで、明るく親しみやすい性格の持ち主。

その反面、自分の〝正義〟を振り回す一面もある。家賃を滞納していた家族を擁護し、自分の仕事を全うする執行官・小原樹(織田裕二)を非難していた。

福原遥と深田恭子がW主演を務める『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系)も同様だ。

特に福原が演じるヒロイン・仲川有栖の世間知らずな言動は、ネット上でもかなり話題になっていた。

彼女は、キュレーターになる夢を持つ18歳の大学生。高校卒業と同時に妊娠が発覚するが、父親に相談しないまま大学に進学。一人暮らしを始める。

悩んだ末に出産を決意するのだが、第2話の段階でもそれを父親にヒミツにしながら、新しいバイトまで始めている。

注目すべきはメインキャラではなく脇役?

『ばらかもん』(フジテレビ系)の主人公・半田清舟(杉野遥亮)に対しても、視聴者の反応は実に冷ややかだ。

清舟は書道のことになると頭に血がのぼりやすく、第1話では小学生の女の子を『うるさい! お前に俺の字の何がわかる!』と怒鳴りつけていた。

相手が誰であろうとすぐに感情的になってしまう清舟に対し、視聴者はハラハラしてしまったようだ。

偶然かもしれないが、今期ドラマではメインキャラの暴走が目立っている気がするが…。

「今作では、主人公やヒロインにフォーカスしていないのでしょう。

どのドラマも脇役が豪華で、『18/40~ふたりなら夢も恋も~』には鈴鹿央士や上杉柊平、松本若菜、『ばらかもん』には田中みな実や遠藤憲一、中尾明慶が出演しており、期待の子役らの活躍も見逃せません。

さらに、『シッコウ!!』では執行対象役としてゲスト出演者が毎回登場し、第1話には中村俊介と鳥居みゆき、第2話には細田善彦が出演していました。

脇役たちを際立たせるために、あえて共感できないキャラクターをメインに据えているのでは。

ネームバリューのある俳優をメインキャラに起用しつつ、脇役にもスポットを当てる手法は、今後のドラマ制作の定番となるかもしれませんね」(ドラマライター)

とはいえ、視聴者としてはメインキャラの活躍を見たいのだが…。

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