疑惑は松本個人ではなく、吉本全体の問題なのか――。
1月8日、『ダウンタウン』松本人志が芸能活動休止を発表した。理由は、年末に週刊文春で発覚した性暴力疑惑だ。所属する吉本興業は《松本から、まずは様々な記事と対峙して、裁判に注力したい旨の申入れがございました》とコメントを発表。松本は自身のXに《事実無根なので闘いまーす。それも含めワイドナショー出まーす》と投稿している。
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しかし、発表から一夜開けた9日、文春は松本の〝宣戦布告〟を受け取るような追い討ちを仕掛ける。
この日の正午に電子版の文春が、さらなる性加害の告発記事を掲載。今度の舞台は地方で、前回の記事では『スピードワゴン』小沢一敬が務めていたアテンド役を、福岡出身の吉本芸人『パンクブーブー』黒瀬純が担っていたという。
さらに大阪ではたむらけんじ、『クロスバー直撃』の渡邊センスがアテンド。時期は2015年、16年、19年の3回で、いずれも別の女性が被害を受けたという。
「小沢の所属はホリプロコムですが、たむら、『クロスバー直撃』、『パンクブーブー』はいずれも吉本芸人。〝天皇〟たる松本に、女性を〝献上〟することが儀式として慣習化していたのでしょうか」(芸能ジャーナリスト)
勝俣州和が吉本芸人の手癖の悪さを指摘
吉本興業は政界とも結び付きが強く、大阪万博の公式アンバサダー、クールジャパン機構からの出資を受けるなど、公的な仕事にも就いている。もし性加害が事実な上、組織的なものであるとしたら、国際的・公的な仕事を請け負うことは不適切だろう。
だが同時に、今回のスキャンダルで「だろうな」「驚かない」といった人々も多かったのではないだろうか。この証言は、業界内からも飛び出しているからだ。
2022年2月、吉本芸人・千原ジュニアのYouTubeに、タレントの勝俣州和が登場して対談を行った。1980年代~90年代に活躍した勝俣は、当時の吉本芸人の女性事情について「食い散らかしてる」と指摘。『ナインティナイン』『雨上がり決死隊』らが東京に進出し始めたバブルの頃は、「東京に来ないでくださいって」と祈っていたことを告白している。
その理由も「食い散らかすから」とのことで、「こんな品のない…東京の人間が作ったキレイな笑いを…」とバッサリ。よほど女グセの悪さを耳にしていたのか、関西の吉本芸人を「クソ外来種」「ブラックバスみたいに食っては捨て…」と振り返り、「今でも(宮川)大輔とかに言うもん。お前らみたいのが来たから東京が変になったって。ファンに手を出すなんてご法度だろ!」などとヒートアップしていた。
そして当のジュニアも、こうした関西吉本芸人の手癖の悪さを認め、さらに、今なおこの体質が受け継がれているとも語っていた。
「ジャニーズ問題では多くのタレント・関係者が『噂では知っていた』と定番セリフのように吐きました。吉本芸人が無理矢理に近い形で性行為を求めているのは、多くのバラエティーで何十年間も公言されてきたことです。実際に勝俣のような証言もありますし、ジャニーズの前例に当てはめれば、失脚は免れないでしょう。『噂では知っていたのに見て見ぬふりをする』のも同罪だとジャニーズタレントも叩かれたのですから」(芸能ライター)
14日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で松本は何を語るのか。釈明するなら自分のホームではなく、記者会見でやるべきだとの批判もあるが、果たして。