アニメ『艦これ』第2期の続報も…大炎上の第1期は“黒歴史”扱い?

アニメ『艦これ』第2期の続報も…大炎上の第1期は“黒歴史”扱い?

アニメ『艦これ』第2期の続報も…大炎上の第1期は“黒歴史”扱い? (C)PIXTA

軍艦の擬人化という斬新な発想で、かつて一世を風靡した『艦隊これくしょん -艦これ-』。1月7日、同作の公式アカウント『C2機関』がアニメ化に関する情報をツイートした。しかしそれを受けて、一部では「公式がアニメ1期を黒歴史扱いしている」と騒ぎ立てる声が上がっている。

現在「艦これ」はアニメ第2期の放送を控えており、ファンたちが続報を待ち望んでいる状態。そこで今回明かされたのは、《現在C2機関は、ENGIさん、KADOKAWAさんと共に、「艦これ」第二期(※前作は映画で完結、直接の繋がりはありません)となる新作アニメーションの制作を、2022秋公開を目指して鋭意進めています!》との情報だった。

ファンとしては嬉しい情報のはずだが、気になるのは「前作は映画で完結、直接の繋がりはありません」という注釈の部分。どうやら2015年に公開されたアニメ第1期や、2016年の『劇場版 艦これ』とは完全に分断された作品になるようだ。

これに対してアニメファンたちは、《第一期が公式黒歴史になってて草》《わざわざC2運営側が前作との繋がりはないと明文化するあたり、黒歴史感が半端ねえ》《艦これ2期は前作との繋がりなしか。つまり前作は黒歴史化ということだな》《やっぱり艦これ1期は黒歴史なんか》などとざわついている。

「艦これ」第1期が黒歴史になってしまった理由

これほどまでに“黒歴史”と言われてしまう「艦これ」の第1期は、どのような作品だったのか。当時の批判を振り返ると、「とあるキャラクターの轟沈(実質的な死)」や「 提督(ゲームにおけるプレイヤー)の存在感のなさ」などが数多く指摘されていた。

たしかにストーリーの粗雑さなどはところどころで見られるものの、今になって振り返ると、そこまで批判されるほど低いクオリティーではなかった印象。少なくとも黒歴史にカテゴライズされる作品ではなく、そこそこのアニメ作品だったと言えるだろう。しかし「艦これ」のアニメ化は、“そこそこ”では駄目だったのだ。

というのも「艦これ」はアニメ化される以前から、当時のオタク界隈を席巻していたコンテンツ。二次創作なども盛んに行われていたため、アニメ化のハードルも高く、放送される前から「どう批判してやろうか…」という空気が漂っていた。

その空気感は、2011年に放送された錦織敦史監督のアニメ『THE IDOLM@STER』(アイドルマスター)を連想させる部分も。しかしこちらは圧倒的なクオリティーと監督の愛によって、粗探しする既存のファンを黙らせた形だった。「艦これ」第1期が同作と同じレベルの“神アニメ”だったら、歴史は変わっていたことだろう。

「艦これ」ブームが落ち着いた今となっては、アニメ化のハードルも低くなっているかもしれない。とはいえせっかく炎上した前作と決別するのならば、全国の提督が「艦これを追ってきてよかった」と思えるようなアニメになることを期待したい。

文=大上賢一

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