2月2日発売の『週刊少年マガジン』10号に、長寿ボクシング漫画『はじめの一歩』の第1369話が掲載された。間柴了がようやく元世界チャンピオンのファン・ガルシアと互角の撃ち合いを披露し始めたのだが、その一方で“敗北”を悟る読者も少なくないようだ。
※『はじめの一歩』最新話の内容に触れています
ガルシアに対して、得意のフリッカージャブを連発する間柴。しかし、ガルシアはそれをさばきながら再度距離を詰め、左ボディをお見舞いする。さらに接近戦を仕掛けようとするが、ガードを固める間柴を見て、一旦距離を空けるのだった。
そこからガルシアは、前回被弾した死角からのショートアッパーを警戒しつつ、中距離のボクシングへ移行。これは間柴にとっても望ましい距離感らしく、お互いに直撃スレスレのスリリングな打ち合いを展開していく──。
ここまで間柴は“世界の壁”に圧倒され、一方的な防戦を強いられていた。しかし、新技を披露したことで逆転の兆しを見せつつある。それに対してガルシアも長年の経験を生かして間柴の得意なレンジに対応しており、ますます試合は白熱していきそうだ。
両者が演じる激闘に、読者も胸を熱くさせている様子。ネット上では《ここ最近の間柴が格好良すぎる》《間柴が主人公すぎて最高》《頑張れ間柴! それいけ間柴!》《間柴の試合に外れなし!》などと興奮の声が相次いでいる。
間柴に逆転の雰囲気が漂うも…
しかしそんな熱狂の影で、なぜか間柴の敗北を予感し始める人も。結末を待たずして、《間柴了のボクサーとしての物語は終わりな気がする》《これが間柴最後の試合だな》《間柴のテーマ的な部分が回収されちゃってる気がするので、もしかしたら負けもあるかもしれないな》《ダウンの描写があったので負けるんだろうなって予想してます。一歩世代は不敗神話化しつつあるので、そろそろ負けてもおかしくない》といった声が飛び交っている。
たしかに振り返ってみれば、溺愛する妹・久美との会話や、試合前に見た敗北する夢など、意味深なシーンが多数。そして試合中には反抗期からの卒業が描かれ、弱点の接近戦も新技により克服するなど、すべてを出しきってしまったようにも見える。そのため、間柴をめぐる物語がここで終わるという説が浮上しているのだろう。
また、試合展開としても、間柴の技がガルシアに通用しているかどうかというと微妙なところ。頼みの新技も中距離戦では使い物にならないため、このままではジリ貧になりそうな印象だ。
仮にこのまま五分の勝負で間柴が勝利を手にしたとしても、世界には通用しないかもしれない。元チャンピオン相手にこれだけ苦戦している以上、よほどのパワーアップがなければ、あっさり敗北してしまう可能性もある。
この試合が間柴にとってこれまでの集大成となるのか、それとも…。多くのファンを魅了してきた“死神の鎌”の行く末から目を離せない。
文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ