4月25日発売の『週刊少年ジャンプ』21・22合併号で、新たな連載作品についての情報が解禁された。その“尖った”タイトルや作家のキャリアから、ジャンプ読者の間では早くも打ち切りを予感する人が相次いでいるようだ。
シュールすぎるタイトルのセンス
告知ページによると、5月9日発売の「ジャンプ」23号から『すごいスマホ』というタイトルの連載が始まるそう。原作・冨澤浩気、作画・肥田野健太郎による作品で、「超本格現代サスペンス」漫画らしい。
今日発売の週刊少年ジャンプ21・22号にて告知されました。GW明けの5/9(月)発売の23号より、原作:冨澤浩気/作画:肥田野健太郎にて新連載「すごいスマホ」が始まります!”すごい”話なので是非!読んでみてください。よろしくお願いします! pic.twitter.com/xuPXSjFg9R
— 冨澤浩気 (@H_Tomisawa) April 25, 2022
大まかなストーリーとしては、高校1年生の探来田究(さぐらだきゅう)が「世界の全てを検索できる」というスマホを拾う…といった内容。だが、それはそれとして、「すごいスマホ」という身も蓋もないタイトルに気を取られてしまう人が多いようだ。
まだ連載が始まっていないにも関わらず、ネット上では《すごいスマホは草》《タイトルからしてもうダメ》《こんな流行らなさそうなタイトルもなかなかない》《ギャグマンガ日和の一話にありそうなタイトル》《冗談ですよね? チーズおかきばりにこんなふざけたタイトルマジでやるんですか?》といったツッコミが巻き起こっている。
SNSなどでネタにされている様子を見るに、マーケティング戦略としてはある意味成功だったのかもしれない。ただ、作品を読もうと思うファンがどれだけ増えるのかは不明だが…。
作者の経歴にも嫌な予感?
その一方で、作者である冨澤と肥田野のキャリアもある意味で注目を浴びていた。2人はどちらも打ち切り経験者だったからだ。
原作の冨澤は、2015年に『ヤングマガジン』で戦争サバイバル漫画『戦渦のカノジョ』を連載。戦場と化した日本で、危機に晒されながらも望みを捨てず生きる高校生たちの姿を描いたが、《雰囲気だけで中身がない》《作者の自己陶酔としか思えない作品》と酷評が相次ぎ、約1年ほどで打ち切りになってしまった。
そして肥田野は、2018年に「ジャンプ」で連載された怪獣漫画『ジガ -ZIGA-』の作画を担当。女性の描き方に定評があり、人気キャラを生み出したものの、残念ながら3カ月で短期終了となっている。
打ち切りの過去がある漫画家コンビの連載ということで、「すごいスマホ」に読者が抱く不安は大きい模様。だが裏を返せば、連載経験があることはアドバンテージとも言えるだろう。過去の失敗を活かして、読者の不安を跳ねのけてくれることを期待したい。
文=野木
【画像】
FabrikaSimf / PIXTA