『東方Project』といえば、オタク文化の黎明期から人気が続いている長寿コンテンツ。当然、そのファンたちは高齢化し続けている…という風潮もあったのだが、事実は異なるかもしれない。スマートフォン用ゲーム『東方ダンマクカグラ』の公式が、驚きのデータを公開していた。
若年層ファンの取り込みに成功か
「東方ダンマクカグラ」は、2021年8月にリリースされたリズムアクションゲーム。歴代「東方」作品のキャラクターや楽曲が勢揃いするお祭り的な作品だったが、10月28日に惜しまれつつもサービス終了を迎えた。
そんな同作のサービス終了当日、YouTubeで配信された公式番組「東方ダンマク祭 ありがとうダンカグSP」では、これまで集計したプレイヤーデータの統計が公開されることに。とくに注目を浴びたのが、プレイヤーの「年齢層分布」だ。
データによると、世代別で最も多かったのが、14歳以下の33%。それに続き、15~19歳のプレイヤーが占める割合は、25%になっている。つまり同作のプレイヤーは、10代だけで約6割を占めるということだ。
またそれ以上の世代でも、年齢層が低いほどプレイヤーの割合が高く、20代が25%、30代は12%、そして40歳以上は5%となっていた。
続いて
・総スペルブレイク回数
・年齢層分布
を公開!
たくさんプレイしていただき、ありがとうございました〜!https://t.co/qOs621BaPV#ありがとうダンカグ#ダンカグ pic.twitter.com/ogd2VHSBKk— 東方ダンマクカグラ◆クラファン開催中 (@danmakuJP) October 28, 2022
いくら若年層が多くなりがちなリズムゲームとはいえ、10代が圧倒的多数を占めるのはかなりの衝撃。「ダンマクカグラ」のリリースによって若いユーザーを獲得し、ファン層の世代交代に成功しているのかもしれない。
サービス終了は若者が増えた結果?
「東方」というコンテンツの現状がデータ化されたことで、ネット上では《年齢層若っ!》《ユーザーの半数以上が未成年だった事に衝撃を受けてる…》《東方のコンテンツに10代が殺到してるのすげえな》《この年齢層分布は予想外だった》《ほとんどが未成年だとは思わなかった…》と驚きの声が相次いでいる。
とはいえ、ユーザーの年齢層が低いのは、いいことばかりではない。ソーシャルゲームのように課金アイテムで収益をあげるモデルの場合、ユーザー1人あたりの単価は10代・20代よりも、金銭的に余裕のある30代以上の方が高くなるものだ。
「ダンマクカグラ」も昨年11月に500万ダウンロードを突破するほどの人気だったが、それにもかかわらずサービス終了に至っている。若年層ユーザーの多さが仇になった可能性は、十分あるだろう。
なお、同作はサービス終了後も、後継作として『東方ダンマクカグラ ファンタジア・ロスト』が開発中とのこと。11月4日からは開発資金を募るため、クラウドファンディングも開始された。
今後若いユーザーの経済力が上がっていくことを思えば、「東方」というコンテンツ自体の未来は安泰。「ダンマクカグラ」の功績は称えられるべきだろう。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
Khosro / PIXTA