大谷翔平　画／彩賀ゆう （C）まいじつ　

サッカーワールドカップ・カタール大会に話題を奪われ、国民から全く関心が向けられていない野球。その世界大会となるワールド・ベースボール・クラシック（WBC）を、ひっそりと2023年3月に迎えようとしている。

「ワールドカップが予想外の大盛り上がりを見せたことで、直後のWBCがサッカーと比較されるのは必至。しかし、参加国も国際的知名度も低く、『やっぱりサッカーの方が面白いよね』という空気で終わるでしょう」（スポーツジャーナリスト）

これを挽回するのに必要なのが話題作り。現在、野球推しのメディアは、早くもWBCに向けた報道を繰り返している。

中でもホットになっているのは、世界一奪回を目指す侍ジャパンのベストオーダー予想だ。

「まだ代表メンバーは最終確定していませんが、母が日本人である現役メジャーリーガーのラース・ヌートバー選手も代表資格を持つなど、各報道で予想合戦が過熱しています。

名前はさまざま上がっていますが、打率や機動力を考えると、1番打者は今年のパ・リーグ首位打者・日本ハムの松本剛選手が適任でしょう。

2番にはメジャーの鈴木誠也を置きたいのですが、左右バランスを考えれば、長打も狙えるDeNAの佐野恵太選手がベターですね」（野球評論ライター）

4番は大谷翔平か村上宗隆か…

そして、最大の問題となるのが4番打者だ。

「3番にはメジャー移籍を表明した吉田正尚がベストなのですが、移籍初年度のため出場は微妙なところ。そうなると、3番にエンゼルスの大谷翔平を入れ、4番は史上最年少三冠王のヤクルト・村上宗隆とするのが理想でしょう。

以下、5番に西武・山川穂高、6番にヌートバー、7番にオリックス・森友哉、8番にDeNA・牧秀悟、9番にソフトバンク・今宮健太。これが攻守最強です」（同・ライター）

しかし、代表監督である栗山英樹監督が、パフォーマンスとえこひいきで大谷を4番にする可能性があるようで…。

「4番は村上以外ありえない。王貞治氏の記録を58年ぶりに超え、李承燁のアジア記録に並んだのは伊達じゃありませんから。

しかし、今大会は栗山監督ですから、大谷を4番に置く危険性があるのです。監督は日ハム時代から大谷を寵愛し、先発にもかかわらず優勝決定時にわざわざ抑えとして登板させ、胴上げ投手とするほど贔屓しまくっていました。

これらを踏まえると、大谷を〝侍の4番〟〝世界の4番〟として優遇するため、公私混同することは十分考えられるでしょう。

『侍ジャパンと言うくらいだから、主砲には二本の刀で闘ってもらう』とか、上手いこと言ったつもりのサムい発言をするのも目に見えています」（同・ライター）

開催はあと3カ月後に迫ったが、果たしてワールドカップの盛り上がりに勝つことはできるのだろうか。