ジャンプ『高校生家族』まさかの打ち切り! 伏線未回収の無慈悲な仕打ちに読者が激怒

ジャンプ『高校生家族』まさかの打ち切り! 伏線未回収の無慈悲な仕打ちに読者が激怒

ジャンプ『高校生家族』まさかの打ち切り! 伏線未回収の無慈悲な仕打ちに読者が激怒 (C)PIXTA

2月20日発売の『週刊少年ジャンプ』12号で、仲間りょうのギャグ漫画『高校生家族』が最終話を迎えた。約2年半にわたって愛されてきた作品が、いくつもの布石を残したまま突如終了したことで、ファンからは不満げな声が上がっている。

ジェネリック『ハイキュー!!』に幕

「高校生家族」は、“家谷家”をめぐる波乱万丈のスクールライフを描いたギャグ漫画。主人公の家谷光太郎が父と母、幼い妹、ペットの猫と同じ高校に入学することになる…という筋書きの異色作だ。

連載が始まったのは、2020年9月7日のことなので、およそ2年半での完結。作者の仲間りょうはツイッター上でファンたちに向けた感謝を述べており、同じジャンプ漫画家の宇佐崎しろは《高校生家族大好きです、毎週めちゃくちゃ楽しみにしてました!! 面白かったです…!!》との言葉を贈っている。

同作はパロディ系のギャグ漫画が多い最近の「ジャンプ」では珍しく、独自路線のギャグを開拓したことが印象的。スポ根的なストーリーに突き進むこともあり、とくにバレー部編は『ハイキュー!!』に匹敵するほどの熱い展開だと評価されていた。

そんな名作が最終話を迎えることになり、読者からは《え、正気? ジャンプ編集部の判断力おかしい?》《もっと終わらせるべき作品あるやん…》《高校生家族が打ち切りとか本当に信じられない》《こんなに納得のいかない打ち切りはダブルアーツ以来だわ》と不満の声が噴出している。

SNS上では抗議の嵐だが…

その一方で読者からは、《高校生家族もっと見たかったな~やれる話まだいっぱいあったのに》《終わってない話がいっぱいあったから不完全燃焼》《打ち切りなん? まだ3年生編が残っとるやろ。将棋もバレーも生徒会もまだまだやることあるやん!》といった声も。

いくつものエピソードがまだまだ続けられる状態で終了したため、なおさら不満が高まっているようだ。

ただ、「高校生家族」は元々掲載順の浮き沈みが激しく、ここ最近ではワースト5以内に定着していた。最終話が掲載された「ジャンプ」12号でも、掲載順は最後尾になっている。

また、コミックスの売り上げもあまり芳しくなく、最新刊が出ても「オリコン」の売り上げランキングTOP30にランクインしないほど。一説によると、1巻あたりの発行部数は1万部未満とも言われていた。

片や、同じく「ジャンプ」のギャグ漫画である『僕とロボコ』は、既刊11巻で累計発行部数が100万部を突破。「高校生家族」とは大差がついている。アンケートを出し、単行本を買い支えるほど熱意あるファンがいるかどうかで、明暗が分かれたのかもしれない。

こうして数字を見てみると、いくら不完全燃焼だったとしても、打ち切りという判断が妥当だったようにも見えてくる。「高校生家族」は、記録ではなく記憶に残る作品となりそうだ。

文=野木

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Benzoix / PIXTA