ジャンプに異常事態? 新連載打ち切り連発で『ヒロアカ』作者が限界に…

ジャンプに異常事態? 新連載打ち切り連発で『ヒロアカ』作者が限界に…

ジャンプに異常事態? 新連載打ち切り連発で『ヒロアカ』作者が限界に… (C)PIXTA

数々のヒット作を世に送り出してきた『週刊少年ジャンプ』だが、最近では打ち切りレースを生き残る新連載が現れず、いずれも短期間で終了を迎えてしまっている。世代交代が進まない状況のなかで、人気作家の酷使を心配する声も少なくないようだ。

半年で打ち切りになっていく新連載

4月10日に発売された「ジャンプ」19号では、渡辺シンペイによるファンタジー漫画『ギンカとリューナ』が最終話を迎えた。

同作は2022年9月に始まった作品で、肉体を失った大魔術師ギンカと、弟子のリューナによる旅を描いた作品。終盤では、リューナが記憶を失ってしまう展開となり、2人の新たな旅立ちで物語が締めくくられている。

連載開始から約半年で、いわゆる「俺たちの冒険はこれからだ」エンディングを迎える結果に。

読者からは、《好きやったのに打ち切りショックなんだが…》《結局打ち切りかぁ~もうちょっと読んでいたかった》《あの設定とあの絵でこんなあっさり打ち切られるの、マジでもったいなかった…》と惜しむ声が殺到している。

さらに、次なる打ち切り作品として林聖二のギャグ漫画『イチゴーキ!操縦中』も危険視されているようだ。

1週前発売の「ジャンプ」18号から始まったTシャツプレゼント企画にて、連載陣のイラスト入りTシャツが計18作品ラインナップされているのが、なぜか「イチゴーキ!操縦中」は含まれていない。

「ギンカとリューナ」のTシャツも告知されていなかったため、同じように打ち切りになるとウワサされている。

新人漫画家の不作でベテランにしわ寄せ

「ジャンプ」18号では、仲間只一の妖怪バトルコメディ『大東京鬼嫁伝』が打ち切られたばかり。同作も連載期間は約半年ほどで、早々に連載枠を明け渡すこととなった。

さらに『あかね噺』以降で始まった連載でいえば、休載中の『ルリドラゴン』を除き、5作品が打ち切りに。新連載がいずれも定着せず、入れ替わっていく状況が続いている。

そこで不安視されているのが、人気作家たちの酷使だ。新連載が育たないため、カラーページや付録などの負担が一部の作品に偏っており、作家たちへの負担が高まっている。

たとえば、堀越耕平の『僕のヒーローアカデミア』は19号と15号で原稿が間に合わなかったようで、突発的な休載を余儀なくされた。しかも2023年に入ってから、すでに7回の休載を迎えているという。

また、「ブラッククローバー」も掲載ページ数の減少が目立っており、2号では突発休載を発表していた。

このまま不作の状態が続けば、作家たちが安定して作品を掲載することも難しくなってくるかもしれない。一刻も早く、次なる人気作が出てくることに期待したい。

文=野木

【画像】

master1305 / PIXTA