画／彩賀ゆう 木村拓哉 新垣結衣 （C）まいじつ

〝ドラマのTBS〟と呼ばれたのは昔の話。現在、民放で最も良質なドラマを制作しているのはフジテレビだと評判だ。

「フジテレビといえば、バブルノリが消えないチャラついたイメージで、視聴率は民放最下位になるほど人気が急落。人気ピン芸人のヒコロヒーから『お台場のスタッフは学生時代に変な温度で学園祭をしていた』『まさか自分が白けた目でみられるなんて露とも思わない立ち振る舞い』『弱者的な思想がない方が多い』とバッサリ切り捨てられています」（芸能記者）

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しかしそんなフジテレビスタッフがここ最近、ドラマに関しては良質なものを生み出しているという。

「最近のフジテレビのドラマの一つの特徴は、時代の変化に合わせる柔軟性にあります。TBSは火曜ドラマが胸キュン枠、日曜劇場が王道枠に設定。日テレは水曜ドラマをお仕事女子枠に、テレ朝は木曜ドラマを老人向けドラマ枠にしています。

しかしフジテレビは、月9、月10、水曜ドラマ、木曜ドラマと、それぞれにそれほど決まった特徴を設けてない。月9は恋愛ドラマ枠にこだわっていたのを取りやめ。水曜ドラマも当初、〝男のニューヒーロー枠〟だったが、速攻でその枠を取っ払い、今では働く女子のドラマを始めています」（同・記者）

若者ウケナンバーワンのフジテレビドラマ

その効果なのか、視聴率は軒並み上昇。さらにドラマの満足度に至っては、どれもトップレベルだ。

「昔の成功パターンを再現しようとしているTBSに対して、フジテレビはその都度、新たな成功パターンを模索している感じですね。その結果、若者ウケするドラマは完全にフジテレビが独占状態。

その勢いは、見逃し無料配信動画サービス『Tver』の登録者数やツイッタートレンドを見ると明らか。TBSは視聴率はよくても、見ているのは高齢者だらけ。昔は〝フジテレビのドラマに出たくない！〟と俳優から陰口をたたかれていたのが、〝フジテレビドラマに出たい！〟に変わったそうですよ」（同）

テレビで放送するだけでは儲からなくなった今、民放各局は、自社の有料配信動画サービスの会員数を増やすため、バラエティーよりもコンテンツの価値が高いドラマの制作に躍起に。空前のドラマ大量生産時代が幕開けしている。

この競争を一歩リードしているのが、どうやらフジテレビのようだ。