“鬼滅以上”だった1期と大違い アニメ『無職転生』2期のクオリティ低下の原因は?

“鬼滅以上”だった1期と大違い アニメ『無職転生』2期のクオリティ低下の原因は?

“鬼滅以上”だった1期と大違い アニメ『無職転生』2期のクオリティ低下の原因は? (C)PIXTA

人気アニメ『無職転生 異世界行ったら本気だす~』の2期が7月2日から放送されているが、そのクオリティに違和感を抱くファンが増えつつある。TVアニメとは思えない品質で、かつては「鬼滅の刃を超えた」とすら言われていた作品に、何が起きたのだろうか。

1期より微妙になった作画クオリティ

「無職転生」の1期は、作画のクオリティが非常に高いことで知られていた。キャラクターの心情が伝わってくる丁寧な日常芝居はもちろん、戦闘シーンの迫力は圧倒的だった。

とくに第21話の戦闘シーンは大きな話題を呼び、《作画枚数の暴力》《劇場クオリティ》などと絶賛されたことが記憶に新しい。

2期もTVアニメとしては十分及第点の作画ではあるものの、劇場版並みとは言えない微妙なクオリティとなっており、ファンは落胆を隠せないようだ。

ツイッター上では《2期も面白いんだけど作画がちょっと気になる》《1期の異常な作画と比べると流石に見劣りする》《作画が悪くなってるの気になる。変わりすぎて話が入ってこない》といった感想が目立つ。

その理由としては、メインスタッフが1期から大幅に変わっていることが挙げられている。

「1期は岡本学氏が監督を務め、キャラクターデザインに杉山和隆氏、髙橋瑞紀氏という布陣でしたが、2期では監督が平野宏樹氏、キャラクターデザインは嶋田真恵氏・齊藤佳子氏へと変更されています。

『無職転生』を抜けた岡本氏は、春アニメの『アイドルマスター シンデレラガールズU149』で監督を務めていましたが、同作は劇場版レベルのクオリティで話題を呼びました」(アニメライター)

意外に売れなかった「無職転生」

『無職転生』の制作会社であるスタジオバインドは、同作を制作するために立ち上げられたという経緯がある。1期がTVアニメとしては異様なほどのクオリティだったのは、社運を賭けたプロジェクトだったためのようだ。

「岡本監督は同社の大友寿也プロデューサーが声をかけ、両名が作画や美術、演出などのスタッフを集めたとのこと。しっかりとしたスタッフを集結させたことで、高いクオリティのアニメ化が実現したようです。

しかしパッケージソフトの売上はそこまで芳しくなく、プロジェクトとして成功したかどうかは微妙なところ。また、スタジオバインドからのスタッフ引き抜き騒動もあったとウワサされていますね」(同)

さらに「無職転生」の2期に関しては、制作会社のゴタゴタも話題を呼んでいる。

下請けとして参加した中国のアニメーターが、“使用しない”と言われたはずのレイアウトを勝手に使用されていたと告発。スタッフリストに名前が出ておらず、報酬も受け取っていないとツイッター上で訴えた。

これはスタジオバインドではなく、下請けの制作進行に問題があったようで、告発の当事者はその後、事態が解決に向かったと報告していた。

とはいえ、1期を楽しんでいたファンからすると、2期でいろいろと問題が多発しているように見えるのも事実だろう。ここから評価を挽回し、ふたたび『鬼滅の刃』レベルのアニメになることはできるのだろうか。

文=「まいじつエンタ」編集部

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golubovy / PIXTA