eスポーツ終焉の兆し!『VALORANT』や『Apex』で名門ゲーミングチームの解散が続いてしまう

eスポーツ終焉の兆し!『VALORANT』や『Apex』で名門ゲーミングチームの解散が続いてしまう

eスポーツ終焉の兆し!『VALORANT』や『Apex』で名門ゲーミングチームの解散が続いてしまう (C)PIXTA

近年、目覚ましい発展を遂げているeスポーツ界隈。一般人の知名度も次第に高まっているなか、ここにきて各国の有名チームで部門の解散という暗いニュースが相次いでいる。いったい何が起こっているのだろうか…。

『VALORANT』は世界1位チームが解散

各eスポーツタイトルのなかでも、とりわけ高い人気を誇っているのがタクティカルFPS『VALORANT』の競技シーン。

世界大会『VALORANT Champions Tour』の最高同時接続者数は、各リージョン合わせて100万人を超えることも珍しくはなく、まさに絶頂期を迎えている。しかしその一方、昨年から今年にかけて、世界各国の有名チームによる部門解散が目立っているという。

「まず、昨年11月には北米の『OpTic Gaming』が解散を発表。その後も部門の再編を行っておらず、実質的に『VALORANT』の競技シーンから撤退している状態です。同チームはこの年に世界大会を制した“世界王者”だったので、界隈に大きな衝撃が走りました。

さらに今年は、ヨーロッパの名門チーム『G2 Esports』が7月に選手を全員リリース。また、同時期にカナダの人気ストリーマー・DisguisedToastが率いる『Disguised』も、全選手との契約を終えたと発表しています。

そして日本でも、国内大会で2位に輝いた『Jadeite』や『Good 8 Squad』などが解散状態に。誰もが名前を知っているチームが次々解体していく異常事態です。

華々しく見えるeスポーツの世界ですが、プロゲーミングチームは利益を得る機会が少なく、採算をとるのが難しいのが実情。チームの維持費として月に数百万から数千万円のコストがかかるため、安定した運営は難しいのでしょう」(eスポーツライター)

『Apex』は運営との対立が明るみに

一方、「VALORANT」と双璧をなす人気タイトル『Apex Legends』の競技シーンでも、ある異変が発生している。

「『Apex』では主に海外チームの解散が相次いでいます。2022年は『Team Liquid』や『G2 Esports』、『Cloud9』や『Natus Vincere』といった名門チームが、シーンからの撤退を表明しました。

その背景として、同年10月に『Apex』を運営するエレクトロニック・アーツ(EA)とコラボスキンの収益分配をめぐって衝突が起きたというウワサもありますね。

さらに今年9月には、世界大会常連だった人気チーム『NRG Esports』も離脱を発表。なお、CGO(チーフゲーミングオフィサー)のJaime Cohenca氏は、自身のX(旧ツイッター)上で《EAおよびRespawnが組織をサポートするために十分なことをしていない》などと理由を説明していました」(同)

スポーツを名乗るのであれば、「安定した収益の確保」や「運営の健全性」といった課題と取り組むことが避けられない。eスポーツ業界はいかにしてこの苦境を乗り越えるのだろうか。

文=「まいじつエンタ」編集部

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sasaki106 / PIXTA