マクドナルドとユニクロの“ロシア対応”を巡る決定的な違いとは?

マクドナルド (C)Vytautas Kielaitis / Shutterstock

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で、西側諸国がロシアに対する経済制裁を行なっている。この動きに伴い、ロシアでの事業を撤退・縮小する企業も続出しており、ついに大手ファストフードチェーン『マクドナルド』も動き出したようだ。

「マクドナルド」は3月8日、ロシア全土に構える850店舗の営業停止を報告。一時的な閉鎖のようだが、ウクライナの人々を思っての処置であることを発表している。また、営業停止になる一方、ロシアの従業員およそ6万2000人へ〝給料を支払う〟と補足していた。

迅速かつスマートな対応を取る「マクドナルド」にネット上では、

《マクドナルドの「ロシアでの営業を一時停止するが給料は払う」という男前な対応。世間の声に右往左往するユニクロとは大違いですね》
《マックは露従業員に給料出すって言ってて偉い。戦争で一番大変なのはいつだって民間人だよ》
《マックの処置が当たり前の事なのに美談に見えるのは多分、日本の雇用環境がクソなせい》
《さすが大企業は違うよね。世界中が徹底的に経済制裁して早く戦争を終わらせてほしい》
《マクドナルドの制裁のスタンス(営業はしないけど従業員に給料は支払う)とか、ほんと企業の考え方が出るな》
《何の罪もない自社スタッフは守ろうという姿勢がすごい》

などといった絶賛の声が続出している。

マックとユニクロの対応の違い

「一方で今回の『マクドナルド』の処置は、大して損をしないという見方をする人も少なくありません。軍事侵攻に伴い、ロシアの通貨・ルーブルは暴落中です。そのため、《ルーブルが紙屑なんだから閉鎖中の賃金支払ってもマック側にダメージは無いでしょ》《給与の支払いはルーブルなので営業を続けるよりルーブルの価値下落による費用の圧迫が少ないからでは?と感じた》といった声も上がっています。貯まっているルーブルを売って損をするくらいなら、給料を払って〝誇れる〟道を選んだのでしょう。ただ、ロシアでの事業を停止した企業が、給与を払うと明言するパターンは少ないので、素直に称賛されるべきだとも思います」(時事ライター)

この「マクドナルド」の対応で槍玉に上がっているのが『ユニクロ』だ。ご存知の通り、当初「ユニクロ」はロシアでの事業継続を発表していたが、批判が集まったためか、一転して事業の一時停止を発表している。SNSには

《マクドナルドは停止しましたが、職員の給与は支払われるそうです。UNIQLOはどうしたのでしょうか?》
《ユニクロもマックと同様に給与を保証したら、落ちた評価も変わると思いますが…》
《ユニクロ結局なんやいわれてひっこめて、かといってマックみたいに給与払うような事書いてないからダサくて草》
《なぜ現地従業員の給料については言及しないのか。非常にユニクロらしい》
《ユニクロはマックのように休業中も給料を払うのか否か。これでユニクロがどういう会社かわかるよね》

といった声も上がっており、「ユニクロ」の炎上が鎮火する様子はない。

何はともあれ、この緊迫した状況が一刻も早く改善することを願いたい。

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