コロナ緩和で“飲み会復活”の会社続々…テレワークも廃止で「コロナ再評価」

(C)Damir Khabirov/ Shutterstock 

マスク着用の自由化や5月での5類移行をはじめ、新型コロナウイルスが3年の時を経て過去のものになりつつある。

徐々にかつての日常を取り戻しつつあるが、一方では〝悪しき習慣〟の復活が各地で起こり、不満が漏れているようだ。

「コロナ禍の象徴でもあるマスクが自由化されたことで、全国の企業や団体はこれまでの規制を緩和する方向に。検温や消毒、パーテーションも任意になりつつあります。

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イベントの声出しや人数制限、飲食店の営業規制もすっかりなくなり、自治体でも昨年まで禁止していた花見を解禁するケースが相次いでいます」(週刊誌記者)

こうした流れに伴い、コロナ禍に伴って導入した対策を撤廃する企業も増えている。

「コロナ禍では感染防止のため、新年会・歓迎会といった飲み会を、部署が公式に主催することは憚られてきました。しかし、昨今はこうした自粛もなくなり、飲み会を復活させるところがほとんど。

勤務形態に関しても、リモートワークを廃止・縮小し、出社を求める企業が多く聞かれています」(同・記者)

社員は「復活しなくていい」と悲鳴…

だが、こうした〝コロナ以前〟の商習慣を取り戻す動きに、当事者たちは冷ややかだ。

ネット上には、《会社の飲み会は悪しき慣習と思っていて、コロナで無くなってよかったと思ってた》《入社以来1度も行われてこなかった会社の飲み会が復活でありえん》《会社がリモートワークを廃止する模様…》《何が悲しくて営業時間外にまで会社の人間と過ごさなきゃならんのか》《会社の飲み会は一生復活しないでいいよ》《会社の飲み会臭ぇから嫌なんだよ》《タバコと老害ジジイのダミ声にまみれる飲み会を封じていたコロナ、マジ神だった》など、働く人々からの悲鳴が上がっている。

特に、若手と思われる人ほど反発が強いようだ。

「こうした動きで明らかになったのは、日本社会の惰性と弾力性。新たに導入したものを定着させず、廃止することで元に戻ろうとする反進歩的な態度です。

結局この国は、ぎゅうぎゅうの満員電車で出社させ、非効率的でも同じ場所で仕事し、時間外での飲酒強制を是とする硬直した社会なのです」(同)

日本の経済成長が30年間横ばいで〝衰退国家〟と言われている原因について、多くの識者は、産業構造の転換やイノベーションを起こせなかったことを挙げている。

しかし、コロナほどのショックがあっても結局元通りの商習慣になるこの国では、転換など二度と起こらないだろう。

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