プロ野球・12球団で唯一の“動員減少”チームは? WBC以降の野球フィーバーに乗れず…

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6月21日に終了したプロ野球・セパ交流戦の観客動員が、野球人気の高さを示している。

「セパ両リーグは22日、交流戦の1試合平均観客動員数を発表しました。これによると、阪神が4万1976人で12球団トップ。

もともとファンが熱狂的な上、今シーズンは首位を走っていますから、客入りも好調なようです。

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2位は巨人の4万42人で、4万超はこの2球団のみ。なんだかんだ言いながら、未だに巨人が全国的な人気であることがうかがえるでしょう」(週刊誌記者)

注目したいのは、昨年の1試合平均観客動員数と比べた伸び率だ。

「阪神は20.9%、巨人は18.7%と、昨年から2割ほど動員数が増加。本拠地・横浜スタジアムの過去最多動員数を塗り替えたDeNAも、セ・リーグトップの42.9%増を記録しています。

12球団トップは、日本ハムの51.3%増。新庄剛志監督のファンサービスが好評なほか、今年は新本拠地・エスコンフィールドが話題を集めていますから、集客にもつながっているようです」(同・記者)

ここから見えるのは、3月のWBC効果によるプロ野球人気の高まりだ。

12球団唯一の“観客動員数減”という球団も

「この3月、WBCで日本が14年ぶりに世界一を獲得し、列島中が野球旋風に沸きましたね。

勢いそのままにシーズンに入ったことで、『侍選手を見てみたい』との需要も生まれ、動員数が激増したのでしょう。

ここまで伸びていることを見ると、一時的なブームというより、野球人気そのものが復活していることが分かります」(同)

だが、1球団だけこの恩恵に預かれていないチームが…。

「楽天は12球団唯一、昨年比で1試合の平均観客動員数が減少。他11球団がすべて伸ばしている中、19.7%と昨年から約2割も減らしてしまっています。

現在、チームは最下位争いを繰り広げていますが、同じく最下位争いの西武は2.6%増と微増ですし、セで最下位を競っているヤクルト・中日も、それぞれ28.2%、35.2%と3割ほど伸ばしている。

ここから分かるのは、楽天だけがファンからそっぽを向かれ、WBC世界一という特大特需にあやかれていない悲しい現実です」(同)

チーム創設初の優勝・日本一から丸10年、まさかここまで落ちぶれてしまうとは…。

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