日本ハム「エスコン不人気」はウソ確定!? 現地・北海道民の見解

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観戦者数が少なく、ピンチだと報じられてきた北海道日本ハムファイターズの本拠地・エスコンフィールド北海道。夕刊紙を筆頭にバッシング報道が相次いできたが、ここにきて「ウソ説」が確定したようだ。現地観戦組の話を交えながら分析しよう。

日本ハムの成績を見ると、3、4月は9勝16敗と大幅に負け越し。観客数も1万人台に突入し、このころバッシング報道が相次いでいた。

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だが現地観戦組は、春先に観戦客が少なかったのには別の要因があるとみる。現在最寄りのJR北広島駅からエスコンまでは徒歩で20~30分。札幌ドームまでは地下鉄福住駅から徒歩10分程度だが、札幌ドームまで一般道路の歩道を進み「激混み状態」になることを考えれば、ほぼ所要時間は変わらない。

3、4月は夜になると気温10度を切るレベルの寒さで、北広島駅からエスコンまでわざわざ歩いて出向く気にはならないのだという。このころはバス待ちの時間も長かった。

最近は気温も上がり、調子を取り戻して2万人台を回復。交通の便の改善もあり観客が増えてきた。

話題性の持続が課題か

また、エスコン特有の構造にも「客が少ない」と感じさせる要因があったようだ。

「ネットニュースが報じるほど客が入っていないわけではなかったし、札幌ドームと比べれば北海道民からの人気は非常に高い。

エスコンは入ってみると分かるが、席を外しても戦況が確認でき、基本的に客席に座る必要性がない。飲食店に並んでいる間に歓声が起こっても何があったのか分からず、客席にとどまるしかなかった札幌ドームとは大違い。客席がガラガラに見えたのはそういう理由もある」(現地観戦組)

ただ、長期的な視野で考えると課題もありそうだ。

「北海道民は良くも悪くも飽き性だ。新庄剛志監督の就任や『きつねダンス』ブームもあり、ここまで一定程度の人気を保ってきたが、話題性が長続きするかは微妙。新庄監督は27日、来年も続投すると示唆した。ただ、これで新庄監督は在任期間中に、大谷翔平投手やダルビッシュ有投手並みの超スター選手を育てる重い課題を背負うことになった。

札幌ドーム時代は順位が低くともダルビッシュ、大谷、斎藤佑樹選手の登板時になれば大入りになっていた。逆に言うとスター選手がいないと客が来ないのが特徴。今後、新庄監督は日本人なら誰でも知っているレベルの選手を発掘し、チームが不調でも客を呼び込めるようにしなくてはならない。

またJRの新駅も望まれるが、新駅を置く場所も総工費も、経営難に陥るJR北海道次第のところはある。まずはチームの人気上昇が優先課題」(前出・同)

報道が過剰だったのは確かだが、問題を抱えていないとは言い切れないようだ。

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