中日優勝のチャンスはあった? 開幕前に“大胆予想”した野球解説者たち

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現在のセ・リーグは中日ドラゴンズが最下位。東京ヤクルトスワローズの不振もあり、チームのひどいありさまは陰に隠れた形だが、借金は16にまで膨れ上がり、目も当てられない惨状にある。だが開幕前、そんな中日を優勝、上位に予想した野球解説者たちが複数いた。

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7月4日終了時点の順位は上から阪神タイガース、横浜DeNAベイスターズ、広島東洋カープ、読売ジャイアンツ、ヤクルト、中日の順。

村上宗隆選手の不振もあり、ヤクルトが下位に沈んでいるのは大半の解説者にとって予想外だったようだが、それでも中日が優勝すると踏んだ解説者がいるというのは驚きだ。

中日OBの中村武志氏は優勝を中日とし、以下、阪神、DeNA、ヤクルト、巨人、広島の順に予想。中日優勝予想について、先発投手に厚みが増し、楽天から移籍した涌井秀章投手の加入も大きいとした。

だが、若い選手たちのけん引役として期待された涌井投手は現在3勝8敗。防御率は3.52と悪くない数字だが、投手陣に刺激を与えられているとは言いがたい。

涌井選手は選手たちと食事会を開くなどしているようだが、もともと寡黙な性格。投手陣を引っ張る存在にはなっていないようだ。

元阪神監督も中日を上位に予想

中日を2位に推したのは元阪神監督の吉田義男氏。「意外性を感じるのは世代交代を図った中日で、内野陣が球を扱うことを大切にしているのはうれしい」とした。

だが、球の扱いは雑だったようで、チーム失策数は49とリーグワーストの数字。世代交代が意外性のある悪影響を生んでしまったようだ。

ほかにも能見篤史(元阪神など)、関本賢太郎(元阪神)、野村謙二郎(元広島監督)、広澤克実(元ヤクルトなど)、槙原寛己(元巨人)の5氏も中日を3位に予想。

いずれも「投手力がいい」(能見氏)などと堅守を評価していたが、チーム防御率がリーグ2位の2.91をマークする一方で、チーム得点数は最下位の199。

1位のDeNA(284得点)と100点近くも差をつけられている。

「いずれにしても野手陣のひどい体たらくが、中日を下位に押し下げているのは間違いない。6月に放出した郡司裕也選手は北海道日本ハムファイターズに移籍し、7月に入って大活躍中。4日にはプロ初本塁打を放った。

ほかにも『戦う顔をしていない』と立浪和義監督が干した京田陽太選手がDeNAに移籍すると、スタメンとして活躍。ファンから『戦う顔してる』『バトルフェイス京田』と褒められる皮肉な展開だ。首脳陣の目利き力がないことが浮き彫りになっている」(野球記者)

このまま中日は最下位に沈んでしまうのか。若手中心チームの奮起を期待したい。

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