広島に2連敗でも実質勝利!? 坂本勇人の不在を補った山﨑伊織の好プレー

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6月25日の巨人×広島戦は、3-2で広島の勝利。巨人は2連敗でカード負け越しとなり、広島との入れ替わりで4位に沈んでしまった。

この日は山﨑伊織が先発したが、2回に7番・デビッドソンに2ランを浴びて先制を許す展開。高めに甘く入った球を、下位の打者に運ばれる悔しい失投になってしまった。

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4回には田中広輔に決勝のタイムリーを浴び、結局は5回2/3で78球を投げ、被安打7、3失点。打線は4回に4番・岡本和真のタイムリーで1点と、5回に吉川尚輝のセカンドゴロの間に1点を返すのがやっとだった。

こうして見ると、先制を許した上に貧打で負けるという、どうしようもないゲームに思える。しかし、〝あと一本〟〝もうひと踏ん張り〟ができなかっただけで、個々のプレー自体は上々だったのではないか。

まず、打線は二桁の10安打と、広島打線の8安打を上回っている。岡本のタイムリーは、打点リーグ1位と1点差に迫る一振りで、引き続きの好調ぶりは明るい材料だ。

守備や継投では光るプレーも

山﨑の〝取られた分を取り返す〟ガッツあふれる姿勢も悪くなかった。5回の打席では、三塁へ執念の内野安打で出塁し、なんとか自らのバットでチャンスメイク。これで、2番・吉川が打ったセカンドゴロの間に生還することに成功し、1点差まで追い上げている。

守備面でも、田中にタイムリーを打たれた後、牽制死で流れを遮ったのは大きなポイント。キャッチャー・大城卓三も3度盗塁を刺しているし、大量失点のピンチを要所要所で潰せているのはファインプレーだ。

〝魔の8回〟と言われるほどウィークポイントだったリリーフ陣も、この日は0点に抑える完璧なリレー。山﨑の投球も、原辰徳監督が試合後に「総合的にまあまあいい投球」「抑えどころというか、まだできる人だと思う」と期待を示しているし、〝あと一打〟に泣いただけであろう。

その一打が出なかったのも、チーム全体の不調というよりは、好調の坂本勇人が怪我で登録抹消された影響が大きいと考えられる。しかし、27日のヤクルト戦からはルイス・ブリンソンが1軍復帰すると報じられており、不足した爆発力も補うことができるのではないだろうか。

リーグ戦再開でいきなり4位に転落してしまったが、ここからいくらでも巻き返せるだろう。悲観せず、何事も前向きに考えようではないか。

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