
『鬼滅の刃』1巻(吾峠呼世晴/集英社)
1月30日、国民的大人気アニメ『「鬼滅の刃」遊郭編』(フジテレビ系)の第9話『上弦の鬼を倒したら』が放送された。冒頭から音柱・宇髄天元と妻たちの回想シーンが挿入されたのだが、その評価をめぐって賛否両論の声が上がっている。
※『鬼滅の刃・遊郭編』最新話の内容に触れています
物語は宇髄が3人の妻とともに、墓参りしているシーンから幕を開ける。そこで宇髄は墓に酒をかけると、「生きてたらみんなで飲む日もあったかもな」と呟く。さらに「兄弟を忘れたことはない」「兄弟たちのためにも目一杯派手に生きてやる。お前らとな」と、妻たちに思いの丈を打ち明けるのだった。
回想が終わると、妓夫太郎・堕姫との激しい戦闘シーンへ。妓夫太郎の血鬼術によって炭治郎は宇髄と離されてしまうが、善逸&伊之助と合流。素晴らしいコンビネーションによって、堕姫の首を斬ることに成功するが、なおも窮地は続くのだった…。
テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編
第九話「上弦の鬼を倒したら」の放送はここまでとなります。ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。#鬼滅の刃 pic.twitter.com/ahjtn1WwD2
— ufotable (@ufotable) January 30, 2022
視聴者から反響が大きかったのは、物語の最初に挿入された回想シーン。原作にも回想はあったが、かなり短く、墓参りの描写などもない。原作とアニオリをミックスさせた演出に、ネット上では《天元様&雛鶴さんたちの回想シーン素敵だった》《殺伐とした戦闘シーンが続いたから、回想シーンに心洗われたなあ》《回想シーン追加されてる部分もあってかなり良かった》と好評の声が上がっていた。
回想シーンは不要? テンポが悪いとの指摘も
ただ、今回の回想シーンが描かれていたのは冒頭だけではない。雛鶴がピンチに陥った際など、緊迫したバトルの合間に挟まれて描かれており、物語にのめり込みにくいと感じる視聴者も多かったようだ。
放送終了後には、《前半の回想入るところがクドく感じちゃったのが惜しい》《少しずつぶつ切りでテンポ悪いな》《センスもテンポも悪い、ありきたりなアニオリいらん》《原作の悪いところが出てる。いちいち回想が入るからとにかくテンポが悪い》《宇髄さんが嫁3人とイチャイチャしてるアニオリ回想が少しウザかった…バトル途中の回想は最低限にして欲しい…》といった指摘が見受けられた。
原作でも戦闘シーンの合間に回想が挟まれる作風だったが、漫画の場合には自分のペースで読めるため、あまり気にならないことが多い。しっかりと時間をとって描写されるアニメの場合にはそれがネックとなったのだろう。
評価が両極化している回想シーン。天下の『鬼滅の刃』といえど、すべての視聴者を納得させるのは難しいようだ。
文=城門まもる
写真=まいじつエンタ
■『鬼滅の刃』1巻(吾峠呼世晴/集英社)