今のVTuberは“ガワ”をかぶったストリーマー?『にじさんじ』から始まった界隈の変化

今のVTuberは“ガワ”をかぶったストリーマー?『にじさんじ』から始まった界隈の変化

今のVTuberは“ガワ”をかぶったストリーマー?『にじさんじ』から始まった界隈の変化 (C)PIXTA

新時代のキャラクター文化として注目を集めていたVTuberだが、近頃ではその“ストリーマー化”が指摘されている。もはや、VTuber=ストリーマーという認識が常識になりつつあるほどだ。一体どのような流れで、業界が変化していったのだろうか。

新たなストリーマー系VTuberグループ

最近のVTuber界隈の動きを見てみると、新グループ『Neo-Porte』(ネオポルテ)の本格始動が印象的。VTuberの渋谷ハルや、プロゲーミングチームの『Crazy Raccoon』、歌い手のまふまふとそらるなどが運営に携わっており、本格的なストリーマー系VTuberの“箱”として注目されている。

そんな『Neo-Porte』から先日、第1期生となる6名がデビュー。そして 6名は全員、渋谷ハルが毎年開催してきたVTuberによるゲーム大会『VTuber最協決定戦』に出場するようだ。

やはり『Neo-Porte』の主な活動内容は、ここ最近の主流になっているストリーマーのようなスタイルの生配信に特化している模様。ちなみにここで言う“ストリーマー”とは、eスポーツ系のゲーム実況に特化した配信者のこと。有名どころでいえばStylishNoobやSHAKAといった人々が、界隈のスターとして活動している。

ストリーマー化の足跡

VTuberのストリーマー化には賛否両論の意見があり、とくにキズナアイが業界を牽引していた黎明期から追っているファンには、思うところがあるようだ。当初は3D技術を活用した動画コンテンツが主流で、“ユーチューバー”的な短い動画が人気だったため、今とは大きく雰囲気が違っている。

そんな業界の流れを一変させたのが、人気VTuberグループ『にじさんじ』の登場。1期生の月ノ美兎がバズったことで注目され、Live2Dによるライブ配信メインのVTuber活動を確立させた。

そして2018年に『にじさんじゲーマーズ』というゲーム実況に特化した派生グループができたことで、ゲーム実況路線が本格化。「VTuber最協決定戦」の第1回大会が開催されたのもこの年で、「にじさんじゲーマーズ」のメンバーも参加している。

とくに『ChroNoiR』の叶は、多くのファンを定着させた功労者だ。初回配信では約9時間にわたって『PUBG』の実況プレイなどを行い、VTuberファンに大きな衝撃を与えていた。その後、“生身”のストリーマーとの絡みを積極的に増やしていったのも、現在の流れを先取りしている印象だ。

そして『Apex Legends』というFPSゲームの大流行で、VTuberとストリーマーの絡みがさらに活発に。FPSファンも『Apex』をプレイするVTuberの配信を見るようになり、さらにストリーマー化が加速した。これが『ぶいすぽっ!』などのeスポーツに特化したグループの人気につながり、今に至る。

良い悪いは別として、動画作成にコストがかかってしまうユーチューバー型の活動よりも、ストリーマー型の方が費用対効果が高く、継続しやすそうだ。初期の“バーチャルYouTuber”のファンにとっては少し気の毒だが、これがビジネスとしては自然な流れなのだろう。

文=大上賢一

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Khosro / PIXTA

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