
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)
人気アニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(テレビ東京系)の第76話『正義の快進撃』が、5月7日に放送された。その話中にてミストバーンが放った一言が、視聴者の心にクリティカルヒット。とくに大人になった原作ファンに刺さったようだ。
※アニメ『ダイの大冒険』最新話の内容に触れています
ダイたちが大魔宮バーンパレスの探索を進める間、地上では人間たちが一致団結し、ザボエラのモンスター軍団を圧倒していた。窮地に追い詰められたザボエラは、その場をミストバーンに任せ、自分はバーンパレスの守りに回ることを提案する。
しかしミストバーンは提案を一蹴。「自分こそがバーンパレスの守りにふさわしい、人間どもの相手はお前がしろ」といったセリフで、冷たく突き放すのだった。
【本日放送!】
このあと9時30分から、テレビ東京系列にて第76話「正義の快進撃」放送!
お楽しみに!■放送・配信情報https://t.co/Xi6YlKVUOc#ダイの大冒険 pic.twitter.com/NDSHCo7Xgx
— 「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」アニメ公式 (@DQ_DAI_anime) May 7, 2022
物語序盤から魔王軍の策士として暗躍し、味方であるはずの魔王軍をも利用し尽くしてきたザボエラ。今回は、そのザボエラがついに意趣返しを食らうことになった。同じく卑劣漢だったハドラーが戦士として覚醒し、大きく株を上げたのとは対照的に、一切性根が変わっていないため、同情する人もほとんどいないようだ。
ミストバーンのセリフが刺さる人たち
また、ザボエラとミストバーンの会話シーンにおいて、名言が飛び出したことも話題を呼んでいる。自分の都合のために他人を犠牲にしてきたザボエラが、周囲から見放されるのはまさに因果応報の展開。そんな姿を見て、ミストバーンは「人生のツケというやつは最も自分にとって苦しい時に必ず回ってくるものらしい」と言い放つのだった。
“人生のツケ”について語る、含蓄の深いセリフは、子どもより社会で働いている世代に響いたようだ。ネット上では《散々他人を利用してきておいてピンチに都合のいい事を言うザボエラを見限ったミストバーンの台詞、隠れた名言よね》《ミストバーンがザボエラに言ったこのセリフは、本気で人生の教訓にしてる》《ほんとこれ仕事し出してから感じてる。努力から逃げて誰かを頼ったことほど後でツケが回ってくる。ミストバーンの金言が私の中のザボエラの部分に刺さる》といった声が続出している。
原作が連載されていた頃から、25年近い時を経てアニメ化された「ダイの大冒険」。当時子どもだった読者たちはすでにアラサー、アラフォー世代になっているため、自らの実体験を踏まえたうえで、この言葉が刺さっているのだろう。
世代を超えて愛され続ける理由は、こうしたところにもあるのかもしれない。
文=Tら
写真=まいじつエンタ
■『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)