“禪院家の良心”もクズだった!?『呪術廻戦』禪院蘭太は善人面した差別主義者なのか…

“禪院家の良心”もクズだった!?『呪術廻戦』禪院蘭太は善人面した差別主義者なのか…

『呪術廻戦』19巻(芥見下々/集英社)

『呪術廻戦』には闇の深い設定がいくつもあるが、その中でも“特級”に当たるのが禪院家。男尊女卑の忌まわしき風習がまかり通る家で、数々のクズ男を輩出してきた。今回は、クズの中の良心といわれている「禪院蘭太」の本性について検証していきたい。

作中では「好青年キャラ」を通したが…

蘭太は第150話にて、最初で最後の登場を果たしたキャラクター。準1級以上の実力を持つ術師として、術師集団「炳」に所属している。

少年漫画の主人公のような好青年として描かれており、言動も(禪院家の中では)かなりまとも。禪院家の男性はほとんどが見た目からして悪人っぽいが、その中でほぼ唯一の例外と言えるだろう。

さらにコミックス17巻のおまけでは、彼の人柄が深掘りされることに。下部組織「躯倶留隊」が、先輩にあたる「炳」の術師たちをレビューしているのだが、蘭太はただ1人「星5つ」の評価をとるほどの人望だ。目下の者にも敬語を使い、率先して道場の掃除をするなど、権力を笠に着ない佇まいで信頼を集めていたらしい。

しかしながら、読者の間ではそんな蘭太を“クズ男”と断じてやまない勢力が。《カジュアルにミソジニーな発言してそう》《好青年主人公面してナチュラルに差別してくるタイプ》《男尊女卑の中でのうのうと生きてきたゴミクズ》と、手厳しい声が寄せられている。

真希の扱いに見るクズっぷり

蘭太がなぜ人格を疑われているのか。その理由は、「禪院家の一員として権力構造に馴染んでいたから」という点が大きい。

そもそも禪院家は、真希が“女性”という理由だけで男衆から差別を受けていた場所。そこに平然と身を置き、着々と出世街道を歩んでいたことを思えば、やはり彼の内には男尊女卑の考えが染みついているのではないだろうか。同じ禪院家の内側にいる人間からすれば、善人っぽく見えるだろうが、一歩外に出れば評価が逆転しかねない。

そして意外なことに、例の17巻のレビューもクズ説を後押ししている。「躯倶留隊」にやさしいと書かれていたが、実は真希も一時期ここに属していた。しかし第150話での蘭太は真希を呼び捨て。すなわち「躯倶留隊」の男には敬語で接しても、真希のような女は雑に扱っていた可能性が高い。

そもそもレビューに回答していたのは、全員が男。女性を排除することを当たり前とする世界においてのみ、“やさしい男”だったのだろう。

本性を覗かせる場面がなかったのが惜しいところだが、今後回想シーンなどで素顔を見せてくれることを期待したいが、おそらくもう出番はないだろう。

文=野木
写真=まいじつエンタ
■『呪術廻戦』19巻(芥見下々/集英社)

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