
『僕のヒーローアカデミア』36巻(堀越耕平/集英社)
ヒーローとヴィランたちの最終決戦が描かれている漫画『僕のヒーローアカデミア』。1月30日発売の『週刊少年ジャンプ』9号に掲載された第379話『hopes』では、とうとうバトルが佳境に入ったのか、“AFO”の立ち位置に転機が訪れている。
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※『ヒロアカ』最新話の内容に触れています
空中要塞と化した「雄英高校」で、決戦を繰り広げている緑谷出久と死柄木弔。しかし物間寧人がコピーして使用していた「抹消」能力が、トガヒミコの乱入によって効果を失ってしまう。
個性「崩壊」を取り戻した死柄木は、さっそく足場を崩そうとする。しかしレディ・ナガンが狙撃によって、それを阻止。ナガンの裏切りは精神にもダメージを与えたようで、死柄木の内部にいるAFO(オール・フォー・ワン)は激しく狼狽える。
その隙をついて、死柄木の奥底にあった自我が表出し、AFOの支配から抜け出すことに成功したようだ。ついに死柄木と出久、因縁の戦いが幕を開ける──。
AFOは序盤から物語を散々振り回してきた黒幕。口八丁手八丁でヒーローたちを苦しめ、死柄木の支配も順調に進み、すべてが彼の思い通りだった。だが、ようやく痛い目を見る展開が訪れたようだ。
読者も胸のすく思いだったようで、《AFOが焦ってるだけでスカッとするな》《AFOが今までネチネチ仕込んできたことのしっぺ返しくらってて非常にスカッとした!》《ずっと高みで嘲笑ってたAFOの無様な姿は気持ちいいなw》《ナガンに意趣返しされた上に死柄木に反旗を翻されたりと踏んだり蹴ったりで、最高にざまぁな展開》といった声が続出している。
本当にAFOは終わるのか?
なお、今回倒されたのは死柄木の中にあったAFOの意識。肝心のAFO本体は、別の場所にいるエンデヴァーやホークスと戦っている最中だ。
こちらはエンデヴァーにあと一歩のところまで追い詰められたが、奥の手を発動。ドクター・氏子達磨が製造した巻き戻しの薬を使い、全盛期の姿に若返っている。
反面、最終的に消えてなくなるまで巻き戻される副作用があるため、その猛威にもタイムリミットがあるらしい。時間を稼げれば、ついにAFOの独壇場は終わるのだろう。
「僕のヒーローアカデミア」に登場するヴィランはいずれもしぶとく、何度倒しても立ち上がってくることに定評があった。AFOはその筆頭であり、読者のストレスの種になっていたが、ようやく先に進めるのだろうか…。
文=野木
写真=まいじつエンタ
■『僕のヒーローアカデミア』36巻(堀越耕平/集英社)