『にじさんじ』と松本人志のコラボ秒読み!? テレビ業界がVTuber争奪戦へ

『にじさんじ』と松本人志のコラボ秒読み!? テレビ業界がVTuber争奪戦へ

『にじさんじ』と松本人志のコラボ秒読み!? テレビ業界がVTuber争奪戦へ (C)PIXTA

人気VTuber事務所『にじさんじ』を運営するANYCOLOR株式会社の上場市場区分が、6月8日をもって東証プライム市場に変更されることが判明。これにはテレビ業界の関係者たちも強い興味を寄せており、地上波にもさまざまな影響を及ぼしそうだ。

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トヨタ・ソニーと肩を並べたVTuber企業

ANYCOLORは昨年6月、東証グロース市場に新規上場。それから約1年で、プライム市場への上場市場区分を果たすことになる。

プライム市場は現在の東京証券取引所に存在する3つの区分のうち、最上位に位置付けられており、トヨタ自動車やソニーグループ、ソフトバンクといった大企業が名を連ねている。VTuber関係の企業としては、快挙と言えるだろう。

「プライム市場への上場には厳しい審査基準が設けられているので、それだけ社会的な信用が強くなることは間違いありません。そこで重い腰を上げつつあるのが、テレビ業界の関係者。元々、保守的な体質で知られている業界ですが、ここまでくればANYCOLORの存在感を無視することはできないでしょう」(テレビ誌ライター)

ANYCOLORの主要事業である「にじさんじ」では、これまでもさまざまな企業案件が行われてきた。プロ野球のパ・リーグ、セ・リーグにサッカーの『J1』全18クラブ、NTTドコモ『ahamo』とのコラボなどがあったほか、今年1月頃には壱百満天原サロメとヤクルト『ソフール』シリーズのコラボCMも話題を呼んだ。

「VTuber業界のトップとして企業からの信用を集めている『にじさんじ』ですが、これまでは不思議なほど地上波での活躍が少なかった印象です。変化を嫌うテレビ業界ならではの速度感ですが、今後は大々的に起用が始まるでしょうね」(同)

吉本興業との関係性はいかに!?

その一方で、今年に入ってから吉本興業がVTuber事業に大きな関心を向けている。たとえば1月9日には、傘下の株式会社FANYと合同で自社VTuber・安曇むぅをデビューさせた。

さらに5月29日には、東野幸治と平成ノブシコブシ・吉村崇をメインに据えたYouTubeチャンネル『東野・吉村のVTuberはじめました!』を始動。2人が実際にアバターとなり、バーチャル空間でお笑い界の伝統芸を披露するという実験的な番組を配信している。

「VTuber事業に意欲を見せる吉本興業ですが、今のところ話題性はイマイチ。安曇むぅはチャンネル登録者数2,000人に満たない低迷ぶりで、東野と吉村の番組も2人の知名度のわりに絶望的な再生数です。

そうなると、今後テレビ業界に進出する『にじさんじ』の数字を頼りたくなってもおかしくはありません。YouTube上のコラボだけなく、吉本興業の息がかかったテレビ番組に所属VTuberを招くという搦め手を使ってくるかもしれませんね」(同)

他方で「にじさんじ」といえば、壱百満天原サロメが『よゐこ』有野晋哉がMCを務めるゲーム番組『ゲームセンターCX』とコラボを果たしたばかり。すでにテレビ業界の人脈が生まれつつある。

各テレビ局・各芸能事務所による『にじさんじ』争奪戦は、もう始まっているのかもしれない。

文=「まいじつエンタ」編集部

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Kostiantyn Postumitenko / PIXTA

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