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日本は少し前まで「リモート後進国」と呼ばれていたが、新型コロナウイルスの影響によってテレワークが急速に普及。電話・メール・ビデオ通話でのやりとりが一般化する中、SNS上では「電話とメールの使い分け」について激しい議論が繰り広げられている。
事の発端となったのは、電話に関するとあるボヤキだった。投稿者は「メールでは伝わらないので電話します!」と提案してくる人に不満があるようで、その意図について「情報を整理して文字に起こすのが面倒なので、電話で思いついた順番で喋ります。情報をまとめる作業はあなたの時間で行ってください」ということではないかと揶揄していた。
しかしネット上では「電話とメールのどちらがスムーズなのか」をめぐり、正反対の声が集まる結果に。投稿者に共感を覚える人からは、《その通り! イライラしていたことが言語化されていてスッキリした!》《たしかにそういう人の電話って、話を聞いてもよく分からないことが多い》《電話はこっちの時間を搾取してるだけって分からないのかな》《大丈夫、こっちはメールでも問題ないから!って気分になる》といった声が続出。
その一方、電話でのコミュニケーションに肯定的な人からは《たしかに使い分けが難しいけど、電話の方がその場で質問できるし悪いことばかりじゃない》《全てのニュアンスを文面だけで伝えられる人ってなかなかいないよ…》《すり合わせがあるかもしれないし、電話に対してそこまで否定的になる必要ある?》といった反論も上がっていた。連絡手段の選び方については、業務内容や職種によって考え方が大きく変わってくるのかもしれない。
ビデオ通話の使い方も人それぞれ?
メールと電話の使い分けについて議論が白熱する一方、最近ではビデオ通話の「カメラ機能」もさまざまな論争を呼んでいるようだ。
とある掲示板では、リモート会議でカメラをオンにすることを強要された女性の投稿が話題に。女性は上司に「カメラを使いたくない」と相談したところ、「同僚や上司に顔を見せるのは当たり前」だと突っぱねられたそうで、ネット上では賛否の声が続出していた。
女性を擁護する人からは、「カメラをオンにするメリットって一つもない。面接ならまだしも社内会議ではオフでいい」「男性はそのままでいいけど、女性は身だしなみを整えなきゃいけないし不公平だと思う」「せっかくのリモートだから私服でゆるく仕事したいのに、わざわざカメラオンにするのは効率が悪い」などの意見が。
他方で「カメラが必要」だと主張する人からは、「音声だけだったら電話で十分。発言しにくい場面でも反応や表情を見てるんじゃない?」「もしかしたら遊びに出かけた先で会議に参加してるかもしれないし…。上司としての監督責任が絡んでくるから、カメラをオンにさせるのは合理的」といった声が飛び交っている。
いずれも連絡手段が多様化した現代ならではの争点。メリット・デメリットをしっかり見極めて、円滑なコミュニケーションを目指したいものだ。
文=彅野アン
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