人気VTuberの“出産報告”はなぜ炎上しなかった?「ちょっと泣いてくる」と書き込むファンの悲哀

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キャラクターのアバターを使って〝なりきり〟を行う配信者、バーチャルユーチューバー(VTuber)。その魅力の1つとして、現実ではありえないファンタジーを提供するという点がよく挙げられる。しかしつい先日、業界では異例となる「出産報告」を行うVTuberが現れ、賛否両論を巻き起こしているようだ。

話題の中心となっているのは、バーチャル双子ユーチューバー『おめシス』の姉・おめがレイ。11月19日、おめがレイはツイッターにて「実は、出産しました!!!!!」と単刀直入なメッセージを投稿。また自筆コメントによって、出産を発表するにいたった理由を説明した。

おめがレイによると、リスナーに体調を心配されることを避け、出産の事実を「知って欲しい」と思ったのが主な理由。同時に投稿したYouTubeの動画では、リスナーに対して嘘を吐いているようで、罪悪感を抱いていた…という心情を明かしている。

青天の霹靂とも言えるめでたい発表に、同業の配信者や多くのファンからは祝福の声が殺到。その一方、本人の目に触れる可能性が少ない掲示板などでは、《結婚通り越して出産って、脳の処理が追いつかん》《俺の理性はこれめっちゃ誠実やんと思って賞賛してるし、VTuberをこれからも長く続けようっていう意気込みも感じられて良い。でも本能は拒否してる感じ》と複雑な胸中を明かすファンも。さらには《ガチ恋息してるか? 俺は今天国から書き込みしてるぞ》《ガチの出産発表は予想外だった。ちょっと泣いてくる》《脳が木っ端みじんになった》《スリップダメージ入ってます》などと苦悩を訴える声も上がっていた。

なぜファンたちは自分の気持ちを本人に伝えず、こそこそと慰めあっているのだろうか──。その理由は、オタクカルチャーの〝鉄の掟〟に隠されているかもしれない。

批判される行為と祝福される行為の「境界線」

VTuberは元々、リスナーとの距離が近いのが大きな特徴。実在しないアニメやマンガのキャラクターと異なり、私生活や生い立ちについてのトークを積極的に繰り広げ、アイドルのようにリスナーを「認知」することも珍しくない。