
『名探偵コナン』1巻(青山剛昌/小学館)
12月2日発売の『週刊少年サンデー』に掲載された、青山剛昌による大人気ミステリーマンガ『名探偵コナン』の最新話をレビュー! 緊迫感に満ちた展開が続く中、「黒ずくめの組織」のジンとウォッカをめぐるコミカルな描写が話題を呼んでいる。
【ネタバレあり】FILE1065「狩人と獲物」
現在作中では、FBIと黒ずくめの組織との衝突を描いた「FBI連続殺害事件」シリーズを展開中。FBIは「黒ずくめの組織」を一網打尽にしようとしたところ、逆に襲撃を受けてしまうことに。作戦の実行役だったFBI捜査官、アンドレ・キャメルは、ジンたちに追われて無人島・海猿島へと泳ぎ着く──。
窮地に陥ったキャメルに対して、無線でさまざまな指示を送る赤井秀一とコナン。キャメルは島にあったカフェに潜り込み、コーヒー豆の麻袋などを入手する。そこでカフェの中にやってきたのが、「黒ずくめの組織」のウォッカとキャンティだった。
ウォッカはキャメルの存在に気づくと、「野郎!!」と言いながら躊躇なく発砲。裏口から逃げていったキャメルを追いかけようとするのだが、床に散らばっていたコーヒー豆に足をとられて転んでしまう…。
無事に逃げきったキャメルは麻袋を使い、地中に埋まって追っ手をやり過ごす作戦に。その思惑を先読みしたジンは、夜が明けるまで島中をしらみつぶしに調査させようとした。しかし、そこで組織のナンバー2・RUMから無線で指示が入り、「島に火をつける」という奇策が採用される。
RUMの狙い通り、地中からあぶり出されるキャメル。その様子を見たウォッカが「またもRUMの言った通りですぜ!」と言うと、ジンは「いちいち褒めるな…」とその言動をたしなめるのだった。
目の前で標的を取り逃すウォッカと、RUMが褒められることに嫉妬するようなジンの発言──どこかほのぼのとしたシーンに、ネット上では爆笑の声が続出。《ウォッカの愛くるしいとこが出ちゃいましたね》《今週号のコナン読んだけどウォッカで大爆笑してるwww》《てかウォッカこけるなよ笑 ジンに殺されても仕方ないレベルの失態やろ》《ウォッカがガチの無能で草生えた》《今週のコナン、ジンニキがかわいかったな笑》《ウォッカから絶賛されるRUMに嫉妬するジンの兄貴かわいすぎでは?》など、さまざまなツッコミの声が上がっている。
今回のエピソードは、キャンティの撃ったライフルの弾がキャメルに命中するシーンで幕引き。FBIと「黒ずくめの組織」、世界最高峰の頭脳たちによる知恵比べはさらに白熱していきそうだ。
文=猿田虫彦
写真=まいじつエンタ