「やはり人類は滅ぼすべき」モルモットの“擬車化”アニメが話題! 癒される一方で…

画=富岳良 (C)まいじつエンタ

貧困に病気、他人とのいざこざ…さまざまな苦痛で溢れかえる現代社会。生きるのがつらくてしかたない、という人に朗報だ。わずか3分で極上の癒しを与えてくれる“モルカー”が、人類のもとにやってきた。

モルカーとは、車になったモルモットのこと。今年1月に放送が始まったテレビアニメ『PUI PUI モルカー』(テレビ東京系)に登場する、ひたすらに愛くるしい生き物たちだ。

同作は羊毛フェルトのぬいぐるみを少しずつ動かして撮影し、つなぎ合わせたストップモーションアニメ。モルカーはモフっとした見た目で、車輪のような手足でトコトコと移動する。「プイプイ」という独特の鳴き声には、本物のモルモットの声が使用されているらしい。

作中に普通の車は登場せず、すべての人間がモルカーに乗って移動している。しかしモルカーはたんなる乗り物ではなく、自分の意志をもっているようだ。アクシデントに見舞われるたびに表情が大きく変化し、ポロポロと涙を流すことも…。

アニメはまだ放送が始まったばかりだが、早くもTwitter上では独自解釈による二次創作や世界観の考察が大盛り上がり。作品名がトレンド入りを果たし、今期の「覇権アニメ」との呼び声も高い。一体なぜモルカーは、これほどまでに人を惹きつけるのだろうか?

人間は愚か…「モルカー至上主義」が世界を覆う

同作は1話につき約3分という短さで、意味がわかるセリフは一切存在しない。とはいえストーリーはかなり濃密であり、社会風刺やブラックなユーモアが詰まっている。

物語に出てくるモルカーたちは、揃いも揃って人間想い。救急モルカーで運ばれている人のために奮闘するなど、心優しい行動を見せてくれる。ところが人間はいつだって、愛すべきパートナーの気持ちを裏切ってしまう。

音楽に夢中になって渋滞を巻き起こす運転手や、凶悪な銀行強盗など、作中には毎回のように犯罪者が登場。社会とモルカーに害を加えるさまが、ユーモアを交えながら描かれていく。善良なモルカーと比べると、自分勝手な人間たちの振る舞いはなんと醜悪なことか…。

人間に虐げられるモルカーの姿に憤る人も多く、ネット上では《毎回モルカーを泣かせるニンゲンとかいう生き物ホント嫌い》《やはり人類は滅ぼすべき》《人間が存在してるせいで怖い思いさせてごめんね》といった声が上がっている。

モルカーはかわいらしい見た目で、観る者は誰もが癒されるはず。しかしそれだけで終わらず、人間の驕り高ぶった生き方を戒めてくれるのが同作の魅力なのだろう。

アニメは毎週火曜日、テレビ東京系「きんだーてれび」にて朝7時半から放送中。YouTubeの「BANDAI NAMCO Arts Channel」では、各話放送後に見逃し配信も行われている。

社会生活のなかで感情がすり減り、笑顔も涙も失ってしまった──。「PUI PUI モルカー」は、そんな人にうってつけの処方箋だ。画面を通して、本物の“感情”に触れてみてほしい。

文=雪之丞

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