中国で炎上する“日本のオタク”コンテンツ… 声優・茅野愛衣の「靖国参拝」が大問題に

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近年、大きな注目を集めている「チャイナリスク」という問題。中国市場に進出した企業がトラブルに巻き込まれることを指し、国内にとどまらず海外でも大きな波紋を呼んでいる。つい先日、オタク界隈でも思わぬかたちでチャイナリスクが顕在化したようだ。

騒動の中心となったのは、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のめんま役などで知られる声優の茅野愛衣。2月11日に公開されたWebラジオ『茅野愛衣のむすんでひらいて』第152回にて、東京都千代田区にある「靖国神社」に言及したのが発端だった。

茅野は近場のスタジオで仕事が入っていたことから、靖国神社を訪問。「本当に気持ちがいい場所ですよねえ」と語りつつ、参拝やお清めを行ったと明かしていた。それだけなら問題なかったかもしれないが、偶然にもこの日は「建国記念の日」であり、中国における旧正月(春節)ともほぼ重なっている。

中国のネットユーザーたちは靖国参拝に政治的な意味を読み取ったようで、たちまち炎上騒ぎに。茅野の公式ツイッターアカウントには、《なぜ靖国神社に参拝しましたか? 中国人に謝ってください》《ある神社について、茅野さん何も答えしないの? 沢山な人に迷惑かけたんだぞ。早く説明しろよ》《ある問題神社の軽率な行動について、あなたの事務所や同僚、多くの作品に多大な迷惑をかけていると考えられますか? 早く謝りましょう》《靖国神社には戦犯が合祀されていて、厳しい問題です。今回のことはすでに中国のSNSで炎上されていて、茅野さんの関連作品と今後の仕事に悪い影響を与えると思います》といったリプライが寄せられた。

オタク界隈で相次ぐ炎上騒動

過去には茅野以外の声優も、中国のネットユーザーからバッシングを受けたことがある。『アイドルマスター』や『STEINS;GATE』などの代表作をもつ今井麻美は、2019年に行った大阪ライブでの発言が火種となった。

ライブのMCにおいて、今井は「アイマス」シャツを着ている若者の写真を見かけ、涙を流したことを告白。その若者は、香港民主化デモに参加している人物だったようだ。発言が拡散されると、中国のネットユーザーからの批判が噴出し、「中国文化部に通報された」という情報が出回る騒ぎに…。

また声優だけでなく、バーチャルユーチューバー(VTuber)もたびたび炎上している模様。YouTubeの「スーパーチャット」による収益が世界1位になったこともある人気VTuber・桐生ココは、中国ネットユーザーからの激しい批判にさらされている。

ココは昨年9月の配信で、YouTubeチャンネルのアナリティクスを公開。そこで「上位の国」の3位が「台湾」と表記されていたことで、台湾を国と認めない立場の人々が反発したようだ。その直後に謹慎処分となったものの、中国人ユーザーによる荒らし活動は収まらず、11月27日にはふたたび活動休止を発表。現在は活動を再開しているが、約半年が経った今でも騒動は収束していない。

日本のオタクカルチャーはアジア圏でも大きな人気を誇る。だからこそ、さまざまなリスクが付きまとうのだろう。今後、解決の道筋はあるのだろうか…。

文=大上賢一

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