『ヒロアカ』衝撃の一コマ… デクの“大好きな人”としてあのキャラが!

『僕のヒーローアカデミア』29巻(堀越耕平/集英社)

少年漫画とは思えないリアルな心理描写によって、濃密な人間関係を描き出してきた作品『僕のヒーローアカデミア』。とくに作中で大きなウェイトを占めているのが、主人公・緑谷出久と幼馴染みの爆豪勝己との関係性だ。3月15日に発売された『週刊少年ジャンプ』15号では、そんな2人の因縁が意外な進展を見せている。

※『僕のヒーローアカデミア』最新話の内容に触れています

第305話『緑谷出久と死柄木弔』では前回に引き続き、出久が夢の中で歴代の「ワン・フォー・オール」継承者と対話を繰り広げることに。7代目の継承者で、オールマイトの師匠でもある志村菜奈は、今回重要な問いを出久に投げかける。それは「死柄木弔を殺せるか?」というものだ。

志村は弔の存在をきわめて危険だと考えている模様。許すことも分かり合うこともできない相手だとして、「救いようの無い人間はいるんだよ」と忠告を放つ。そして、出久に向かって「殺してでも止めるという覚悟はあるかい」と再度問いかける。

しかし、出久も己の信念を決してゆずらない。弔がさまざまな人を傷つけてきたことを踏まえて、それでもなお彼を救けたいという意志を見せるのだった。

ここで注目すべきは、出久が弔の被害者たちを回想した一コマ。彼は「大好きな人たちを傷つけた」というセリフと共に、相澤消太にエンデヴァー、グラントリノといったキャラたちの顔を思い浮かべていく。さらにその中には、爆豪の顔も含まれていた──。

かつては「イヤな奴」だったのに…

出久が大好きな人という括りで爆豪を認識していたことに、多くの読者が衝撃を受けたようだ。ネット上では《さらっと「大好きな人達」のコマにかっちゃん居て咽び泣いたよ。幼なじみぃ!》《デクくんかっちゃんのこと大好きって言ったよね…?》《いや、もう、デクの「大好きな人たちを傷つけた」の回想にかっちゃんいる時点で私は死んだ》《大好きな人達をみたいなところにかっちゃん写ってるのなに? 幼なじみの情やば。愛じゃん》《大好きな人の一コマでにやけたのはおいらだけでないと信じてる》といった声が相次いでいる。

2人は幼稚園の頃から付き合いがあったが、決してその仲は良好ではない。出久は〝無個性〟であることによって、爆豪から精神的に虐げられてきたからだ。

とはいえ出久が幼馴染みに抱いていたのは、単純な嫌悪感だけではなかった。第119話『デクVSかっちゃん2』では、出久と爆豪がタイマンで殴り合いを行い、本音をぶつけ合う様が描かれている。そこで出久は、自分が無個性だったからこそ「嫌なところと同じくらい」「君の凄さが鮮烈だったんだよ」と告白。さらに「オールマイトより身近な〝凄い人〟だった」と打ち明けていた。

そして今回のエピソードで爆豪の扱いは〝凄い人〟から昇格し、〝大好きな人〟という扱いに。こうして振り返ってみるだけでも、出久と爆豪の関係性が複雑で入り組んでいることがよく分かる。

ライバルであり戦友でもある若きヒーローは、これからどんな仲を築いていくのか。もしかすると、2人が名コンビとして活躍する未来もあるのかもしれない。

文=猿田虫彦
写真=まいじつエンタ
■『僕のヒーローアカデミア』29巻(堀越耕平/集英社)

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