アニメ『進撃の巨人』に賛否! ジークの「安楽死計画」は正しいのか?

『進撃の巨人』33巻(諫山創/講談社)

国内外で人気を集めるアニメ『進撃の巨人 The Final Season』(NHK)の第15話『唯一の救い』が、3月21日に放送。調査兵団にとって最大の敵だったジークの過去編が描かれ、ネット上で激しい議論を巻き起こしている。

※アニメ『進撃の巨人』最新話の内容に触れています

前回、リヴァイとの戦闘に敗れてしまったジーク。現在は身動きがとれないように拘束され、抵抗した瞬間に身体が吹き飛ぶ「雷槍」を括りつけられている。ジークは朦朧とする意識の中で、過去の思い出を振り返るのだった。

ジークが育ったのは、マーレにあるレベリオ収容区。エルディア人である彼は、マーレ人たちから激しい差別を受けていた。その一方、「エルディア復権派」の父親・グリシャからマーレへの復讐心を植え付けられ、スパイとして「マーレの戦士」になることを目指していく。

ジークは愛情を求めていたが、両親は徹底的な教育を施すばかり。戦士候補生としても落ちこぼれていく日々の中、「獣の巨人」の継承者であるクサヴァーと運命的な出会いを果たす。

数年後、ジークはクサヴァーから巨人の力に関する研究成果を伝授される。それは「始祖の巨人」が、自分たち〝ユミルの民〟の身体を作り変える力をもつという情報だ。そこでジークが思いついたのが、「ユミルの民が子どもを産めないようにする」という発想だった。

ジークはユミルの民が絶滅した未来を空想し、「もう世界は巨人の脅威に怯えたり苦しめられたりせずに済む」と発言。「何より、そもそも僕らは生まれてこなければ苦しまなくてよかったんだ!」と想いを打ち明ける。

そしてジークは、獣の巨人を継承することを決意。ここから全てのエルディア人を苦しみから解放する「安楽死計画」がスタートする…。

ジークの思想は正しいのか? ネット上で議論が勃発

ジークはこれまで調査兵団たちの命を数多く奪っており、物語上の悪人という立ち位置だった。しかし、過去編によってその生い立ちが明かされたことで、多くの人が同情を寄せているようだ。

また、エルディア人にとって「死が救済である」という思想にも共感の声が。ネット上では、《ジークの思想めっちゃ素敵やなー。何回もリピートしちゃうよ》《まさかジークに感情移入してしまう日が来るとは夢にも思わなかった》《ジークの思想が反出生主義のそれで、今までただのサイコパスだと思ってたジークに親近感》《安楽死計画は、できるだけ多くの人々の幸福の為に建設的な唯一の案に思えてしまう》といった意見が上がっている。

その一方で、《ジークがかわいそうみたいな演出してるけど、アレって終末思想を持つ怪しい宗教にしか見えないんだけど(笑)》《ジークの思想がまじくそ理解出来なくて「おまえ…なにいってるんだ…」ってなってる》《ジークの言う「安楽死」は優生思想に基づいた自死の強要、勝手な自殺幇助でしかない》などと冷ややかな反応を示す人も多い。

劇中では、エレンがジークの「安楽死計画」に賛同するような場面も描かれていた。それぞれの理想を抱え、人々はどのように世界を変えていくのか…。ますます今後の展開が読めなくなってきた。

文=猿田虫彦
写真=まいじつエンタ
■『進撃の巨人』33巻(諫山創/講談社)

◆過去のアニメ「進撃の巨人」レビューはこちら

【あわせて読みたい】