『ジャンプ』漫画ヒットの法則とは? 打ち切り連発でジンクスに暗雲…

『ジャンプ』漫画ヒットの法則とは? 打ち切り連発でジンクスに暗雲…

『ジャンプ』漫画ヒットの法則とは? 打ち切り連発でジンクスに暗雲… (C)PIXTA

『ONE PIECE』に『呪術廻戦』… 数々のヒット作を生み出してきた少年漫画誌の『週刊少年ジャンプ』。実は同誌の動向に関して、読者の間では「4年ごとに看板作品クラスの大ヒットが生まれる」というジンクスが囁かれてきた。だが、ここにきてその法則に暗雲が立ち込めているらしい。

ジンクスが当てはまるのは、いわゆるオリンピックイヤーの年。2016年は『鬼滅の刃』『約束のネバーランド』、2012年は『ハイキュー!!』『暗殺教室』『食戟のソーマ』、2008年は『トリコ』『バクマン。』『ぬらりひょんの孫』、2004年は『DEATH NOTE』『銀魂』『家庭教師ヒットマンREBORN!』といった具合に、アニメ化されるほどの人気作品が生まれている。この流れはかなり前から存在したようで、たとえば1996年は『封神演義』や『遊☆戯☆王』が始まった年だった。

しかし、そんな鉄則を裏切るかのごとく、直近の2020年にはそれらしい作品は登場していない。そもそも「ジャンプ」の新連載は毎年平均10作前後なのだが、2020年は例年よりもはるかに多く18作品の新作がスタートした。だが、すでに10作が打ち切りとなっている。

短期終了したのは新人作家の作品だけではなく、過去に『世紀末リーダー伝たけし!』や『トリコ』を生み出したベテラン作家・島袋光年の『BUILD KING』も20話で打ち切りに。おそらく現在の編集部は、相当の苦心を強いられていることだろう。

ヒット作に“成長”する可能性も?

先行きが不安な2020年の新連載陣だが、徐々に頭角を現しつつある作品もチラホラ。とくに有望視されているのは、『マッシュル-MASHLE-』と『SAKAMOTO DAYS』の2作品だ。

「マッシュル」は魔法が当たり前の世界を舞台として、魔法が使えない体に生まれた少年、マッシュ・バーンデッドの活躍を描いた作品。約1年の連載で累計発行部数はすでに140万部を突破しており、読者アンケートによって決まるとウワサの掲載順もかなり安定している。

また、2020年末に滑り込みで連載が始まった『SAKAMOTO DAYS』も注目株。伝説の殺し屋と謳われた坂本太郎が、引退後の平穏な日常を守るために戦うという異色作だ。作者は『ロッカールーム』や『骸区』などの読み切りを手掛けた鈴木祐斗で、体術、銃撃、カーチェイスなどのド迫力なアクションが見どころ。連載当初はあまり存在感がなかったものの、ここ最近は表紙も飾るなど、じわじわと人気を伸ばしているようだ。

その一方、2020年の連載で失速してしまった漫画も。その作品とは、不死の男であるアンディと、触れた者に不運をもたらす少女・出雲風子によるバディもの『アンデッドアンラック』。『次にくるマンガ大賞 2020』のコミックス部門で1位を受賞するなど、当初は看板作品として期待されていたが、現在では掲載順がかなり低迷している。

もちろん、ヒット作が4年ごとにしか生まれないわけではない。そもそも現在の看板漫画である『ONE PIECE』は1997年開始で、このジンクスの例外となっている。2021年の新連載から、「ジャンプ」の未来を担うメガヒットが生まれる可能性も十分にありえるだろう。もしかするとこれまでのジンクスが崩壊し、新たな法則が生まれるかもしれない…。

文=野木

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