カレーの方が満足できる! 伝説のクソゲー『研修医 天堂独太』を振り返る

カレーの方が満足できる! 伝説のクソゲー『研修医 天堂独太』を振り返る

カレーの方が満足できる! 伝説のクソゲー『研修医 天堂独太』を振り返る (C)PIXTA

2004年12月に発売され、当時一世を風靡した携帯ゲーム機『ニンテンドーDS』(以下、NDS)。数々の思い出深い名作を生んだ人気ハードだが、中にはクソゲーという称号をほしいままにする作品もあった。とくに後世まで伝説として語り継がれているのが、『研修医 天堂独太』だ。

同作は『ダンガンロンパ』シリーズで知られる『スパイク』(現『スパイク・チュンソフト』)が、「NDS」の発売に合わせてリリースした作品。ドラマチック熱血医療アドベンチャーゲームと銘打っており、診察による患者との触れ合いやタッチペンを使った手術シーンを大々的にアピールしていた。

ローンチタイトルということもあり、滑り出しは好調だったものの、プレイヤーからの評判は最悪。というのも無理やり「NDS」発売に間に合わせたせいか、フルプライスでありながら、クリアまでにかかるプレイ時間は2時間半ほど。さらに強みだったはずの手術パートはゲーム性に乏しく、縫合と称してタッチペンをジグザグに動かすのみ。まれに他の手術も登場するが、説明もなく唐突にはじまるため、悪気なく患者を殺してしまったプレイヤーも多い。

またアドベンチャーパートは手術パートより丁寧に作られていたが、こちらの評判も悪い。患者の診察を行う場面があるのだが、これが『カプコン』の人気ゲーム『逆転裁判』シリーズにそっくりなのだ。患者から話を聞き、言いたいことを推理したらカルテをつきつける…という一連の流れは、言い訳がむずかしいほど「逆転裁判」に似ている。

実は続編も発売されている「研修医 天堂独太」

こういった数々の問題点から、「研修医 天堂独太」は発売後に即ワゴン行き。多くのプレイヤーがネット上で悲痛な叫びをあげており、中には《独太を売った金でカレーを喰ったが、正直独太よりボリュームがあった》という書き込みもあった。

ところが大不評だったにもかかわらず、「スパイク」はなぜか続編である『研修医 天堂独太2 ~命の天秤~』を2005年10月に発売。もちろん同じ轍は踏まなかったようで、前作よりもグッとボリュームが増え、手術パートも格段にクオリティーが上がっていた。しかし前作が大コケした影響からか、売上は振るわなかったという。約半年前にあたる2005年6月に、国内外から評価が高い『アトラス』の手術ゲーム『超執刀 カドゥケウス』が発売されたことも逆風に拍車をかけたのだろう。

いくら続編のクオリティーを上げたところで、一度ユーザーから見放されてしまった作品が汚名返上するのはむずかしい。どうせなら、まったく別のタイトルとして発売した方が成功の目はあったかもしれない…。

文=おにもり

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Benzoix / PIXTA

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