大ヒット漫画『怪獣8号』は過大評価!? 読者が指摘するキモいポイント

大ヒット漫画『怪獣8号』は過大評価!? 読者が指摘するキモいポイント

大ヒット漫画『怪獣8号』は過大評価!? 読者が指摘するキモいポイント (C)PIXTA

『ジャンプ+』において、史上最速で閲覧数が3000万回を超えたメガヒット作品『怪獣8号』。アラサー男性を主人公としているだけあり、大人の読者から強い支持を受けている印象があるが、果たして本当に同作を「名作」と認めていいのだろうか?

「怪獣8号」は、強大な力をもつ怪獣と人類との戦いを描いた作品。幼い頃に自身の住む街を怪獣に破壊された主人公・日比野カフカは、幼馴染の亜白ミナとともに怪獣を殲滅する「日本防衛隊」に入ることを誓う。しかしその夢は叶わず、32歳となっていた。作中では、とあるきっかけでカフカが非凡な力を得て、ふたたび夢に挑戦していく様が描かれる。

とくにユニークなのが、少年漫画においてイレギュラーなアラサー男性を主人公としている点。『週刊少年ジャンプ』本誌を卒業した社会人の読者でも共感しやすい作りだと言えるだろう。しかしその一方、「アラサーが若者たちにチヤホヤされる」という設定に違和感を抱く人も。

カフカは「日本防衛隊」にて、18歳の後輩・市川レノと相棒のような関係を築く。また、16歳のエリート少女・四ノ宮キコルにも認められ、事あるごとに周囲から一目置かれるような描写が描かれる。こうしたシーンから察するに、同作はいわば「ジャンプ+」発の〝なろう系〟と言えるのかもしれない。

同作をめぐって、ネット上では《絵も普通で話もテンプレだし、なにより主人公がキモい》《怪獣8号は32歳の冴えないおっさんに、天才少女が軽く胸キュンする描写が生理的にイケるかどうかで評価が分かれる気がする…私はちょっときつい》《テンプレのような展開で、テンプレのような話をする中で、気持ち悪い主人公が評価されるジャンプラなろう》と拒否感を表明する人も多いようだ。

大人の願望が駄々洩れ? ヒロインが年下である理由

なろう系めいた設定に賛否両論が巻き起こっているが、とくに反発を買っているのがメインヒロインであるミナの設定だ。ミナはかつて同じ夢を目指していたカフカの幼馴染みであり、現在では「日本防衛隊」最強クラスの戦力となった人物。当然、同い年か同世代だと思われるだろうが、なぜか5歳も年下の27歳という設定となっている。

そもそもカフカの年齢が32歳に設定されているのは、恐らくは大人の読者による感情移入を誘うため。しかしそれならばヒロインも30代前半にして、同じ目線に立つキャラクターとして描くべきだったのではないだろうか。ヒロインが年下女性であることで、「若い女性にチヤホヤされたい」という読者の欲望をグロテスクに反映したような印象も生まれてしまう。

また、ミナとカフカの接点はまだそれほど描かれていないため、現状ではキコルがヒロイン的な扱いを受けることもある。しかしこの場合、16歳年下の少女とのラブロマンスということに。キコルは飛び級で進学しているのだが、現実に置き換えれば16歳は女子高生の年齢なので、やや犯罪めいた香りも漂ってくる。

もちろん同作がターゲットとしているであろう社会人男性にとっては、さまざまな欲望を満たしてくれる作品であることは間違いない。とはいえ、年齢や性別を問わずに愛される傑作になるかどうかは判断が難しいところだ…。

文=大上賢一

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