中国からゲームとBLが消える日… 止まらない“文化弾圧”に不安の声

中国からゲームとBLが消える日… 止まらない“文化弾圧”に不安の声

中国からゲームとBLが消える日… 止まらない“文化弾圧”に不安の声 (C)PIXTA

日本のアニメ・漫画文化が海外に浸透していく一方で、アジア圏ではさまざまなチャイナリスクが顕在化している。中国本土ではその問題がさらに過熱しており、「将来的にサブカルチャーが衰退していく」という予測が濃厚となっているようだ。

最近注目を集めているのは、8月3日に中国の国営経済紙に掲載された記事。その記事は若者の間で流行しているオンラインゲームを「精神的アヘン」などと批判し、社会にとっていかに有害であるか主張したものとなっていた。

さらに中国政府は、18歳未満によるオンラインゲームの利用を週3時間以内に制限するという規則を発表。こうした動きを受け、中国を代表するゲーム会社『テンセント』の株価が大暴落する騒ぎとなっている。

ここ数年、中国からは『原神』や『IdentityV 第五人格』といった大人気オンラインゲームが生み出され、国際的に注目を集めていた。また「テンセント」も『任天堂』や『ソニー』を差し置き、世界一のゲーム企業と呼ばれるほどの存在感を放っている。いわば中国政府は、絶好調のゲーム文化に自ら水を差したと言えるだろう。

外部からは迷走としか見えない方針に、ネット上では《テンセントを落とすって、中国は自分の首を絞めているようなものでは? 自ら経済を捨てるとは…》《中国産のゲームはクオリティーが高いからよくやっているのに…》《一番怖いのは、このせいで日本プレイヤーにもなんらかの形で飛び火すること》《中国って毎回発展しては自滅してない?》といった声があがっている。

ゲームだけでなくボーイズラブも規制の対象に

中国政府の規制対象はゲーム業界だけにとどまらない。今年9月、中国の国家新聞出版署は「ボーイズラブ」(BL)を「不良文化」として告発。複数のオンラインゲーム企業に対して、ボーイズラブを厳格に排除することを命じている。

そもそも中国では数年前から、ボーイズラブ文化が開花しつつあった。男性同士の密な関係をニオわせた『山河令』や『陳情令』といった実写ドラマがヒットし、「耽美」というジャンルとして定着。またオンライン小説を原作としたボーイズラブアニメ『魔道祖師』は日本にも輸入され、大きな話題を呼んでいた。そんな矢先、中国政府がボーイズラブ文化へのスタンスをハッキリとさせたわけだが、これは業界への大きな痛手となるかもしれない。

その一方、規制が強まる社会の中でボーイズラブ好きのクリエイターは悪戦苦闘を繰り広げている模様。ドラマの中で「転生して女性になった元男性」を登場させるなど、さまざまな工夫が導入されている。

中国のオンラインゲームやボーイズラブは、今後どのように発展していくのだろうか。何とか規制の抜け道を見つけることができればいいのだが…。

文=城門まもる

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