『君たちはどう生きるか』興収100億円が絶望的に…公開2週目で数字ガタ落ち

宮崎駿 

宮崎駿 (C)Denis Makarenko / Shutterstock

宮崎駿監督による10年ぶり長編映画『君たちはどう生きるか』の興行収入100億円到達がかなり厳しそうだ。

スタートダッシュこそ、公開から4日間で観客動員135万人、興行収入21.4億円を突破。この数字は、最終興収316.8億円の『千と千尋の神隠し』の初動を超える記録。興収120億円超えの前作『風立ちぬ』と比べても150%程度の推移だったが…。

「2週目にして、早くも客入りがガタ落ち。公開10日間での観客動員は232万人、興収36億円となりました。典型的な初動型の作品になりそうで、80億円いけば良い所…というのが関係者の見立てです。昨年11月に公開され、最終興収147.9億円を記録した新海誠監督『すずめの戸締まり』と比べると、『君たちはどう生きるか』の2週目の数字は遠く及びません」(エンタメ記者)

【関連】『君たちはどう生きるか』木村拓哉の好演に驚き! 大物声優と勘違いする人も ほか

昨今はアニメ映画が軒並みヒットしているため、『君たちはどう生きるか』も、その勢いに続くかと思われたのだが…。

『シン・エヴァ』のように姑息な手段も

「やはり最大の敗因は、リピーターを生み出せない作品内容にありますね。ジブリらしいエンタメ映画からだいぶ離れているため、一回見ればお腹いっぱい。周りの人に気軽にお勧めするような作品でもないので、口コミでのロングランヒットも期待できない。

7月22日から多くの学生が夏休みに入りましたが、学生ウケする映画でもないので、夏休みブーストも期待薄。それどころか、今後『キングダム 運命の炎』『トランスフォーマー/ビースト覚醒』『しん次元! クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜』など、夏休みに狙いを定めた作品が続々と公開されます。

このままでは『君たちはどう生きるか』は上映回数を減らされて、どんどん埋もれていくことでしょう」(同・記者)

唯一の道は、いまだに解禁していないプロモーションだ。

「今回はノープロモーションで作品を公開し、宮崎監督およびスタジオジブリの知名度だけで、4日間で観客動員135万人、興行収入21.4億円を集めました。

これからしばらく経てば、製作密着ドキュメントや、公式による作品解説などで、客入りが増加するでしょう。しかし、それでも爆発的な伸びとはならないだろうから、最終手段として入場特典商法をするしかありませんね」(同)

宮崎監督の弟子である庵野秀明監督は、延長に次ぐ延長を重ねた入場特典商法と劇場での超ロングラン上映で、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の興行収入を100億円にまで伸ばした。

果たして『君たちはどう生きるか』は、どう生き残りをかけるのだろうか。

【あわせて読みたい】